相次ぐ不倫騒動 なぜ男たちは「不倫の泥沼」にはまるのか

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 著名人の不倫ニュースは花盛り。しかもただ「怪しい」というだけでなく、どれも決定的な証拠や証言をもとにして報道されており、黙りを決め込んでいればなんとかなるというレベルを超えている。

 LINEのやりとりが流出したり、長年じっと我慢してきた従順な愛人が、そのすべてを赤裸々に告白したり。

 バレれば、ただでは済まない……。

 一般人でさえ、不倫が表沙汰になれば、相当の窮地に立たされる。ましてや著名人であれば、妻や周囲の人間への釈明や謝罪のみならず、「世間の皆様」へも、それなりの誠意を見せねば収まらない。

 誰もが分かっているだろうに、どうして不倫の泥沼にはまってしまうのだろうか。

 夫婦間、恋人間のパートナーシップに関する著作が多いフリーライターの亀山早苗さんは、実際に不倫の恋にのめり込んだ経験を持つ多数の男性へのインタビューをもとに執筆した『不倫の恋で苦しむ男たち』のプロローグで

「男性たちも苦しんでいる。結婚後、本当に好きな女性に出会ってしまって……。一家をなし、家族に対して責任感を強く覚えるまじめな男性ほど、その悩み、苦しみ、迷いは大きい」

 と綴っている。中には、女性を単なるセフレとして「後腐れの無い肉体関係が楽しめればいい」という浮気男もいるが、ある程度関係を続けていけば、最初はどうあれ、いつしか浮気では済まなくなる。

「まじめな恋」であればあるだけ、相手も、自分も、自分の妻も苦しめることになるのだという。もしその関係がダブル不倫だったり、どちらかに子供がいれば、より多くの人が一生消えない傷を負う。

 道ならぬ恋は、そんなリスクよりも、たまらなく甘いものなのだろうか。
 
『不倫の恋で苦しむ男たち』には、出会いから、恋が始まってからの苦悩と葛藤、不倫の恋で得るもの、失うもの、不倫の恋が発覚してからの妻との関係などが、克明に描かれている。

 ある男性は、初めて関係を持った彼女を自宅に送った帰り道、自然と鼻唄を歌っている自分に気づいたという。

「僕は離婚する気なんてまったくありませんでした。結婚と恋愛は違うと思っていたから。だけど、彼女自身もそう考えていたかどうか、その時点では気づきませんでした。ただ、自分の恋心に酔っていたんですね」

 不倫の末、子供と妻を捨てて離婚を成立させたにもかかわらず、恋人に捨てられ、すべてを失った男。不倫が妻にばれ、恋人に別れを切り出したことで自殺未遂に追い込んでしまった男、不倫相手を妊娠させてしまった男……。

 まさに十人十色の不倫模様ではあるものの、新しい恋を得て気持ちが華やいだ分、悩みは深くなるようだ。いつもと違う夫の様子をいぶかる妻とのやりとりに冷や汗を流しながらも、不倫にはまっていく男たちの恋の行方は実に興味深い。

 ニュースになった6人のなかで、不倫発覚後、離婚したのは、川谷絵音だけ。妻との再構築を選んだ男たちは、その後、どのような人生を送るのか。

デイリー新潮編集部

2016年6月8日掲載

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