山尾志桜里代議士 噂の秘書の錬金術 一枚2万のプリカを1万5千円で売っていた?!

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 3月末に民主、維新が合流してできた注目の民進党は人材払底。そんななか、彗星のごとく登場したのが、他ならぬ山尾志桜里(しおり)代議士だった。匿名の「保育園落ちた日本死ね!!!」ブログを待機児童問題として国会で取り上げ、当選2回ながら政調会長に大抜擢。永田町関係者のひとりが、

「岡田代表が選挙の顔として白羽の矢を立てた」

 と言う通り、「ヤメ検41歳」は、土俵入りの真似事ならぬ清新なイメージを振りまくだけでよかった。しかしながらその目論見も、本誌(「週刊新潮」)の「ガソリン代地球5周分」報道で出ばなをくじかれていたのである。

山尾志桜里代議士

 山尾女史が首筋に垂れる汗もそのままに会見を行なったのは、今月6日のことだった。

「1週間お待たせした」

「しっかり調べてきた」

 殊勝かつ立派な常套句をこう重ねたが、何のことはない。その中身を精査すると、政調会長ポストへの名残惜しさばかりが際立ち、幾つかの嘘に突き当たる。

 問題の会見ではまず、突出する2012年のガソリン代に触れた。収支報告書上は230万円ほどだったものが、実は約430万円にのぼると明かしたのだ。1万円以下の支出は領収書等の添付が不要とはいえ、燃費などを勘案すると、地球9周強を走破する分量に相当する。それから山尾女史は、大量に買って転売した疑惑のあるプリペイド・カードについて、こう続けた。

「収支報告書および帳簿に当たったところ、ガソリンのプリペイド・カードが大量購入された事実は存在しない。従って、カードの換金、有権者への配布という事実はないものと考える」

 プリカはレシートと引き換えに事務所が代金を払う仕組み。それが月に30万円を超えていたのが、

「私の事務所に在籍していたある秘書の在職期間とほぼ合致している」

 と指摘。ガソリンスタンドの発券機には、「不要の『レシート入れ』が備え付けられている。他の人が使用した不要のレシートを自由に持ち帰れる状況」で、事実“怪しい”レシートが「135枚あり」、そして、「この秘書が本当にプリカを購入したかどうか、現時点で疑問を持っている。必要な法的措置を取るつもりだ」という。

■証拠なしで犯人扱い

 いわば、秘書が領収書を盗み、それを基にカネをせしめたとほぼ断定したのだった。検察庁のホームページには検事総長の言葉として、〈検察の使命は、厳正公平・不偏不党を旨としながら、法と証拠に基づき〉とある。少なくとも証拠の呈示なしに犯人扱いするとは、忌憚なく言ってしまえば検察OGという惹句が廃る行為ではないか。

 実際に発言の真贋を検証したところ、“現場”となったスタンドの関係者によると、

「捨てられた領収書を持ち帰る人が多いので、ちょくちょく回収しています。1枚2万円のレシートが溜まったままということがあるか? いや、ないですよ」

 当時を知る事務所関係者が後を受けて、

「私の知り合いはその男性秘書から、1枚2万円を1万5000円に割引いたプリカを購入していました。“これ、重宝するんだよね”とも話していたんで、何度も手に入れていた様子。あるとき私自身が山尾との面談を希望したら、秘書が“パー券をぜひ”って言うんで買うと、そのカネを懐に入れていました。会場に入る前、彼に電話して出迎えてもらえば誰何(すいか)されずに入場できるんです」

 と、秘書の“錬金術”を披露する。よしんばこの実態を雇用主が知らなかったとしたら、改めて言うが元検事の肩書きはいったい何なのか。そればかりか、これらガソリン代に、

「政党交付金を使用していない」

 とも仰る。そもそもカネに色がついているわけがなく、交付金で賄っていないと断じる根拠はどこにあるのか。

「特集 ガソリン代は地球9周分! 法と証拠に基づかず秘書をワルにして居座り! 民進党『山尾志桜里』政調会長の嘘と政治資金ミステリー」より

週刊新潮 2016年4月21日号掲載

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