20年前の殺人事件の遺体発掘はじまる 「週刊新潮」報道がきっかけ
警視庁と神奈川県警は19日、神奈川県・伊勢原の山中で遺体発掘捜査を開始する。殺害され、遺体が遺棄されたと見られているのは、1996年8月から行方不明となっていた不動産業者の津川静夫さん(失踪時60歳)である。
速報「娘はフェイク情報を信じて拒食症で死んだ」「同級生が違法薬物にハマり行方不明に」 豪「SNS禁止法」の深刻過ぎる背景
速報「ウンチでも食ってろ!と写真を添付し…」 兵庫県知事選、斎藤元彦氏の対抗馬らが受けた暴言、いやがらせの数々
失踪当時、警察は夫人の捜索願に基づき捜索を行ったが、津川さんの行方をつかむことができなかった。このタイミングで捜査が急展開したのは「週刊新潮」が今年2月~3月にかけて掲載した特集記事がきっかけだった。
特集では、前橋スナック銃乱射事件(03年)で死刑が確定している指定暴力団、住吉会の幹部、矢野治死刑囚(67)が、警察も把握していなかった2件の殺人を告白。矢野死刑囚は「津川さん殺害依頼の仲介をした」旨を語っている。
これを受け、編集部は、矢野から死体遺棄を指示された元暴力団組員にも接触し、遺体を埋めたとする現場も共に訪ねた。津川さん殺害の背景には、再開発が決定していた小田急線伊勢原駅前の不動産利権をめぐり、住吉会系組織の幹部との間にトラブルがあったと見られている。なお、法改正により、95年4月以降の殺人の時効は撤廃されており、本件も刑事訴追が可能だ。
矢野死刑囚は、90年代半ばの「オレンジ共済事件」で政界工作を行ったとされ、国会に証人喚問された不動産ブローカー、斎藤衛の殺害も告白している。
「週刊新潮」本誌に掲載された全7回の特集全文は、Kindleにて配信中。