舛添都知事の豪華海外視察は止まらない 来年3月までに5回で3億3500万円を計上済!

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 約6100平方メートルの都立市ヶ谷商業高校の跡地(新宿区矢来町)を、来年4月から韓国政府に貸し出す方針を東京都が発表し、批判が殺到している。東京韓国学校の増設用地というその目的に「保育所にするべき」との声が相次いでおり、新宿区も保育所整備用地としての借用を打診するも、受け入れられず。都有地の貸し出しは舛添要一知事(67)の一存で決定されるが、事の発端は、舛添知事が一昨年7月に訪韓した際に朴槿恵大統領に支援を求められたためだった。

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舛添要一都知事

 舛添知事は都政における優先順位を取り違えているのではないか、と柳ヶ瀬裕文都議(東京維新の会)がいう。

「もし、都有地に余裕があるのならば、韓国人学校に貸し付けても、何も問題はない。ですが、都は、絶対数の不足から社会問題化している保育所や介護施設など福祉施設に、都有地を最優先に貸し付けるという福祉インフラ整備事業を推進している状況です。朴大統領に頼まれたからと言って、なぜ、優先順位を簡単に変えるのか、理解に苦しみます」

 本来ならば、朴大統領と国益にかかわる問題を交渉するのは、舛添知事ではなく、安倍総理や岸田外務大臣であるはずなのだ。元国際政治学者であるにもかかわらず、“外交音痴”ぶりを発揮しているのは、これだけに留まらない。

■「石原」「猪瀬」を上回る海外視察経費

 韓国人学校問題の直前には、パリ・ロンドンへの豪華大名旅行で大ブーイングを浴びていた。

 都政担当記者の話。

「昨年の10月27日から11月2日までのパリ・ロンドンへの海外出張に使われた費用が、3月7日に開かれた都議会の予算特別委員会で明らかにされました。それは、舛添知事含め都職員ら総勢20人で、5042万円もの金額にのぼっていた。むろん、都議会からは、詳細な内訳を求める声があがった。舛添知事はその声に押され、23日に公開に踏み切りました」

公開された出張者及び経費の詳細

 航空費約1444万円、宿泊費約922万円、携帯電話のレンタル料及び通話料約225万円、ラグビーW杯のチケット代約128万円……。

「そのうち、舛添知事の分は、航空費がファーストクラスで約266万円。ホテルは、パリ、ロンドンともに最高級スイートルームに宿泊し、それぞれ1泊19万8000円だった。都の条例によって、知事の1日あたりの宿泊費の上限は4万200円と定められている。その5倍近くも高価な部屋に泊まっていました」(同)

 パリでは、パリ市長と面会し、美術館やセーヌ川の舟運などを視察。ロンドンではラグビー観戦のほか、パラリンピックの関係者と面会などをしているが、その成果のほどは定かではない。

「舛添知事は就任2年で、8回の海外視察に赴き、これまでに約2億1000万円を使っています。オリンピック招致のために、世界中をまわった猪瀬直樹前知事や石原慎太郎元知事にも頻度では引けを取らない。なおかつ、随行員の人数や経費の面では2人を上回っています。例えば、かつて同様に無駄遣いを指摘された石原元知事のロンドン視察は、総勢18人で約3500万円かかっていましたが、舛添知事のパリ・ロンドン視察は、それより1500万円も多いのです」(同)

 そのうえ、この4月から来年3月までの間に、ニューヨーク・ワシントンやジャカルタ、リオ五輪など5回の海外視察を計画し、すでに3億3500万円の予算計上も済ませている。

■虚栄心を満たすため

 都知事選では、舛添支援にまわった自民党のベテラン都議からも不満が噴出している。

「舛添さんには放浪癖があるというほかありません。知事になって10日で、ソチ五輪の視察に出掛けましたし、2カ月後には北京に外遊。さらに、ソウル、ロンドン・ベルリンなどへと、とにかく世界中を飛び回っています」

 自民党は、度の過ぎる海外視察を都議会で追及したものの、舛添知事は懲りた様子もなかったという。

「韓国人学校のケースにしても、総理大臣や外務大臣の代わりに日韓外交を担っていると言わんばかりですが、まずは都民を第一に考えなければならないという自らの立場をわきまえるべき。ましてや、韓国は未だ、竹島を不法占拠していますし、そのような国家に都民の貴重な財産である土地を提供することを認めるわけにはいきません」(同)

 結局、都知事という地位によって、虚栄心を満足させているようにしか見えないのである。

 京都大学の中西輝政名誉教授も、こう指摘する。

「もともと、国際政治学者である舛添さんが政治家になったのは、国際政治の舞台で活躍したいという野心があってのことではないでしょうか。その野心が、日本の外交や都民の生活に役に立っているのならいざ知らず、逆効果となっては本末転倒です。都民からすれば、保育園よりも韓国人学校を優先し、オリンピック熱に浮かれたような豪華大名旅行を繰り返す“都市外交”を受け入れられるはずもありません」

 目立ちたがり屋をトップに据えた都民の不幸は、残りの任期、あと2年は続くのだ。

「特集 『パリ・ロンドン』の5000万円大名旅行でブーイングの折も折 都立高跡地を韓国に貸す『舛添都知事』に呆れた!」より

週刊新潮 2016年4月7日号掲載

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