高まる日本のゴルフ熱 「ボール転売」や「ゴルフ場開発」が行われ、文士たちもクラブを握った〈日本ゴルフの60年史(3)〉
戦後、日本人に返還され始めた「川奈ホテル」のホールや「程ヶ谷CC」では、小佐野賢治や中川喜次郎ら経済人たちがプレーに興じた。若き日のソニー創業者・井深大と副社長の盛田昭夫がゴルフを始めたのは、同社を株式上場した昭和三十三年のこと。打球が曲がるボールをレントゲン透視し、ボール製造会社であるブリヂストンタイヤ社長・石橋正二郎に「おたくのボールの中には芯がズレたものがある」と進言。石橋は「開発費として一千万円出すから、いいボールを作れ」と部下に命じた。
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