格差の是正を熱く唱えて「古舘キャスター」の年間出演料12億5000万円
東京の桜が満開を迎える頃、日本で最も有名な“夜の顔”が静かに姿を消す。だが、12年もの長きに亘り、“庶民の代弁者”として熱弁を振るってきた古舘伊知郎キャスター(61)である。世間という碁盤を挟んで対峙した碁仇の退場を惜しみつつ、ひとつの疑問が湧き上がった。あんなに荒稼ぎしながら、どうして庶民の気持ちがわかったの?
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今月末をもって『報道ステーション』を降板する古舘キャスターはここ数年、以前にも増して激しく持論を唱えるようになった。
昨年1月に放映された堀江貴文氏とのやり取りでは、
〈たった1%の世界の富裕層が、世界中の富の半分を占めるようになる。行き過ぎじゃないですか、グローバリズムって〉〈富が集中してるなって、所得の再分配をしなきゃいけないなって、マジメに思うもの!〉
また、その翌月には『21世紀の資本』で知られるフランスの経済学者、トマ・ピケティ氏と対談し、
〈富裕層の累進課税を進める。ほんの少しの率でも物凄いスケールの資産があるので、ちょっと取ったからって、この人たちは傷ついたりしないわけです〉
それ以後も、機会を捉えて格差の是正を訴え続けてきた。『報ステ』が未だに14%台の高視聴率を叩き出すことからも、彼のスタンスが支持されていることが窺える。
しかし、彼の財布の中身を知ると話は少々、変わってくる。
テレ朝関係者によれば、
「2014年度の『報ステ』の予算内訳を見ると、テレ朝は古舘プロジェクトに年間30億円近くを支払っています。そのうち、古舘さんの出演料は約12億5000万円に上るのです」
『報ステ』の前番組『ニュースステーション』でキャスターを務めた久米宏氏ですら、年間の出演料は経費を含めて5億円程度だったとされる。
つまり、古舘キャスターには際立って“富が集中している”のだ。
■芸人のギャラ
「出演料以外にも、“MC専属契約料”と“MC拘束料”がそれぞれ約5200万円支払われています。MCとはもちろん、古舘さんのこと。事務所に上納する分もあるとはいえ、彼にまつわる契約だけで合計18億円もの予算が計上されているわけです」(同)
野村総研が一昨年に発表した調査によれば、1億円以上の金融資産を有する“富裕層”は、日本の全世帯の約2%。5億円以上の“超富裕層”となると、わずか0・1%である。
1年で12億円以上の出演料を手にする古舘キャスターは、“超超超”がつくほどの富裕層ということになろう。
おそらく物凄い金額をどこかに寄付し、自ら率先して所得の再分配を行っているに違いないが、それが聞こえてこないのは奥ゆかしい性格ゆえかもしれない。
産経新聞を退社後、フジテレビなどでニュースキャスターを務めた俵孝太郎氏はこう指摘する。
「私のキャスター時代の出演料は、産経新聞で記者を続けていた同期と変わらない程度ですが、ジャーナリストとしてはそれで十分でした。ただ、古舘はいわばニュース芸人なので、一緒にされては困ります。彼の発言は映像のお囃子に過ぎない。たとえ12億円もらおうと、芸人のギャラなのだからとやかく言うつもりもありません」
桜の花が散る頃になれば、晴れて“庶民の代弁者”をやめ、スーパーリッチの生活が存分に楽しめよう。
幸いである。
「ワイド特集 さまざまの事おもひ出す桜かな」より
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