ヒゲの隊長も熱く推薦! 子どもに読ませたい「国防の寓話」
昨年の平和安全法案に関する論争の中で、反対派とされる人たちの意見の中に、「自衛隊員の危険が増す」というものがあった。
これまではPKOなど海外での活動で死者を出さずに済んでいたのに、これからはそうはいかなくなる、戦争に巻き込まれて死ぬリスクが高まる――というロジックだ。
もちろん、そういう考え方もあるのだろうが、奇妙なのはこうした論者が、最も現場を知っているはずの自衛隊員たちの意見にあまり耳を傾けなかったことだ。
たとえば、2004年の自衛隊イラク派遣において隊長をつとめ、「ヒゲの隊長」として知られる佐藤正久氏(現参議院議員)は、「現場が迷ったり、無理をしたりしない環境を作る」責任が政治にはあるという立場から、この法案に明確に賛意を示していた。...