阪神「金本」監督に意趣返しした気楽な評論家「中畑清」

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「スッキリした!」

 昨秋DeNA監督を退任し、今は野球評論家としてキャンプ地を視察中の中畑清氏(62)が、沖縄でキャンプを張る阪神の“アニキ”こと金本知憲新監督(47)と語り合った後の一言だ。

 ことは4年前に遡る。

 2012年10月、甲子園でのDeNA戦後、アニキの引退セレモニーが執り行われた。そこで彼は、DeNAベンチにこう語りかけた。

「選手の皆さん、選手より監督が目立つようではダメだと思います」

 当時を振り返れば、ご指摘は至極もっとも。この年最下位に沈んだDeNAは、中畑監督だけがはしゃいでスポーツ紙を飾っていた。

 ただ、この発破にDeNAは奮起した。翌13年、阪神に14勝10敗と勝ち越したのだ。

「まあ、厳密に言うと、選手が奮起したわけではないですけどね。自分が批判されたと勘違いした中畑監督が逆上して、阪神戦にエースをぶつけるなど徹底マークした結果なんです」

 と大手紙デスク。たしかにこの年のDeNAは順位を5位と1つ上げただけ。翌14年は対阪神戦8勝16敗としっぺ返しを食らった。

 話を今キャンプに戻そう。

「中畑さんは金本監督に“監督が目立つようじゃダメだぞ”と。やっと言い返すことができて“わだかまりがなくなった”と上機嫌でした。もっとも、金本監督は“中畑さんは俺が言った意味を分かってなかった”と苦笑していました」

 同じく沖縄でキャンプを張る古巣・DeNAを視察した際にはこんな一幕も。

「後任のラミレス新監督は、現役時代に数々のギャグでファンを沸かせましたが、選手より目立ってはダメだとギャグを封印中。ところが、カメラの前で中畑さんに無理やり“ラミちゃんペッ!”をやらされてしまった」

 お気楽な中畑サン、評論家が監督や選手より目立つようではダメですよ!

週刊新潮 2016年2月18日号掲載

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