安倍内閣「復興政務官」がお祭り景品に電動自転車の大問題

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 トップがトップなら、部下も部下……。「パンツ大臣」として、高木毅(つよし)復興相はパンツならぬ汚名を着たまま大臣の席に居座り続けている。そして、新たに星野剛士(つよし)復興政務官(52)に「お祭り景品疑惑」が浮上。ただいま復興(ふっこう)庁に、次々と不都合(ふつごう)な大問題が発生中!

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「3・11」から5年の節目が迫っているなか、

「自民党の2回生代議士で復興政務官の星野さんに、有権者への『プレゼント疑惑』が存在するんです」

 こう耳打ちするのは、星野事務所のある関係者だ。

「2013年10月に、彼の地盤である神奈川12区内の寒川町で、星野さんと地元有権者が触れ合う『ほしの祭り』が開かれたんですが、そのお祭りの『売り』は何と言っても豪華な景品。お祭りのビラで堂々と、抽選で電動アシスト自転車や東京ディズニーランド(TDL)のペアチケットが当たると謳(うた)っていました」

 ちなみに、電動アシスト自転車は10万円以上するものも珍しくなく、TDLの1デーパスポートを買えば大人2人で約1万4000円である。

「『自民党寒川町連合支部』が主催ということになっていましたが、星野事務所も関係した『ほしの祭り実行委員会』がお祭りを取り仕切っていた。協賛金を管理していたのは星野事務所でした」(地元事情通)

 実際、お祭りに景品を提供した寒川町の自営業者は、

「星野事務所の秘書からお祭りに協賛してほしいとの手紙が届き、私は現金は嫌だったので、代わりに景品用のゼリーを提供しました。星野事務所の秘書が、ゼリーを取りに来ました」

 と、ほしの祭りを主導していたのは星野事務所だったとの認識を証言する。

■「進次郎の後任アピール」

 ここで、星野氏の人となりを振り返っておくと、

「昨年10月の内閣改造に伴い、復興政務官に就任。パーティーなどのあらゆる場面で『小泉さんの後を継いだ復興政務官』と触れ回り、『進次郎の後任アピール』に余念がない。でも選挙に弱く、自民党が圧勝した14年末の総選挙でも、わずか715票差で辛勝という有様でした」(前出関係者)

 お祭りで有権者の歓心を買うのに必死だった様子が窺える星野氏。しかし、公職選挙法199条の3には、公職にある者が構成員である関係団体が、当該選挙区の者に寄附(物品を含む)をしてはならない旨が記されている。そして既に触れた通り、ほしの祭りは公職にある者(星野氏)の関係団体が、事実上、主催・運営していたと疑わざるを得ない。

 神奈川県選挙管理委員会の見解はこうだ。

「ご指摘のケースが仮に全て事実だとすれば、公選法199条の3に抵触する可能性があります」

 星野氏に糺(ただ)すと、今、永田町で再ブームとなっている、

「記憶にない」

 を繰り返すばかり。星野事務所は、公選法や政治資金規正法違反に当たらない旨を主張。

 政治資金問題に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授の話。

「『ほしの祭り』と称されたお祭りに、星野議員本人が参加し、景品が配られた。有権者は『星野事務所から景品をもらった』と考えるのが自然です。うちわを配って辞任した大臣もいるなか、この行為は法的にも道義的にも責任を問われる可能性が高い」

 パンツ大臣に、お祭り政務官……。

 復興の道、なお険し。

「ワイド特集 崖っぷちの歩き方」より

週刊新潮 2016年2月11日号掲載

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