新監督と“WIN-WIN”で捕手に出戻る「阿部慎之助」

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 プロ野球各球団のキャンプが始動した。

 高橋由伸新監督(40)率いる巨人では、捕手に復帰する阿部慎之助(36)に注目が集まっている。

 昨季は原前監督が一塁手に配転を厳命。守備の負担を軽減することで打者としての貢献を期待されたが、結果は2割4分2厘15本塁打と振るわず。契約更改も、球界最高年俸の5億1000万円から1億8400万円減の3億2600万円でサインを余儀なくされた。

「金欠の影響でしょうか、毎年恒例のグアム自主トレは、例年なら坂本や長野ら若手を大勢引き連れて賑やかなのですが、今年は慎之助独りで寂しいものでした」

 とG番記者が語る。

 金欠かどうかはさておき、なぜ“捕手復帰”なのか。

「原監督時代との差別化という声もありますが、それは的外れ。なぜなら、他ならぬ原さん自身が由伸監督との対談で、“僕だったら慎之助に捕手一本で勝負しろと言うね”と発言している。むしろ原さんの助言を採り入れて、慎之助に捕手復帰を打診したのです」(同)

 阿部にとっても、それは“渡りに船”だった。

「年俸3億で昨季の成績なら、給料泥棒の誹りを免れません。けれども、捕手をやってたらそれがエクスキュースになります」

 とスポーツ紙デスクが話を継ぐ。

「それに、次期正捕手と目される小林誠司(26)はまだまだ未熟だし、トレードやFAの補強もないので、ポジション争いもない。つまり、1年間ぬくぬくできる」

 由伸監督にとってもノーリスクなんだとか。

「慎之助の打撃はこれ以上悪くなりようがないですし、逆に、もし大活躍したりしたら、“コンバートは英断だった”と喝采を浴びるわけですからね」(同)

“WIN-WIN”の出戻りで、チームもWINならいいんだけど。

週刊新潮 2016年2月11日号掲載

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