「亀梨」は「キムタク」にべったり 「嵐」の前で屈辱謝罪で“まるでお通夜だった”SMAP激励会
1月21日午後10時半のことである。公開処刑と揶揄された時間のあと、戦犯4人を待っていたのは、同僚タレントへの謝罪セレモニーだった。事務所の長兄マッチと次兄ヒガシが笛吹けども会は踊らず。愚行の救いがたい結末を怖れては、臍(ほぞ)をかむばかりなのだ。
昨年秋から水面下で進んでいた事務所脱退の動きが、年明け早々に表沙汰となった「SMAP」。木村拓哉(43)を除く4人、すなわち香取慎吾(38)、草なぎ剛(41)、稲垣吾郎(42)、中居正広(43)は、辣腕女性マネージャー・飯島三智氏(58)と行動を共にしようとした。
やがて、にっちもさっちも行かぬ状況に立たされた戦犯。そこへ大手芸能事務所社長が手を差し伸べる。しかしながら、この千載一遇の機会を叛徒は生かすことができなかった。それは、「週刊新潮」1月28日号において、メリー喜多川・ジャニーズ事務所副社長(89)のインタビューによって報じた通りである。
このあと事態は急転直下、4人がジャニー喜多川社長(84)とメリー氏に頭を下げ、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)冒頭で、生謝罪するなどして、赦(ゆる)されることになったのだった。
事務所脱退の動きが、年明け早々に表沙汰となった「SMAP」
飯島氏のみが退社し、再結束の道を歩み始めたかに見えるSMAP。とはいえ分別ざかりであるはずの5人が一旦陥った冷戦。それが雪解けへと一足飛びには行くまい。
余燼(よじん)収まらず。亀裂を補修したとは言うものの、溶接の痕なまなましきSMAP丸。以下、これを待ち受ける芸能界の荒波について綴って行こう。
■近藤真彦が音頭を取って
早速やってきたのが、トラブルを起こしたあとに避けて通れぬ通過儀礼である。
去る1月21日のこと。時計は午後10時半を指していた。騒動後初めて5人が揃っての『スマスマ』収録を終え、それぞれが向かったのは、港区東麻布の「富麗華(ふれいか)」。
この、各界の実力者が集う日本屈指の中国料理店は、その時間迄に店を閉じ、ジャニーズ事務所の面々を迎え入れていた。
その名を明かせば、近藤真彦(51)、東山紀之(49)、TOKIOの5人、V6の6人、嵐の5人、KAT-TUNの亀梨和也(29)、そして藤島ジュリー景子・副社長(49)。ちなみに、出席予定だったメリー氏が顔を出すことはなかった。
この会合は、翌日ではなく23日の各スポーツ紙が1面で取り上げ、
〈マッチ号令で深夜の決起〉
〈マッチ招集!! 団結の宴〉
〈マッチ主催食事会で一足先にファミリー結束〉
〈マッチ発案!! SMAP激励会〉
などと、近藤真彦が音頭を取り、それゆえに売れっ子たちが一堂に会したと大要伝えているのだ。
「実は……」
と、さる芸能関係者が次のように打ち明ける。
「デイリースポーツが宴の翌朝の1面で、『キムタク発案で、中居、稲垣、草なぎ、香取が謝ってケジメをつけた』といった内容で見出しを打っていたのです。もっともこれは最終版にだけ掲載されたので、多くの目に触れることはありませんでした」
いわゆるデイリーのスクープを各紙は追いかけた。その結果が前述の見出しだったのだ。
■傷が深まった
むろん、追いかけた方と追いかけられた方との表現には齟齬(そご)・乖離がある。
前者は美談佳話だと訴える。所属タレント同士の「絆が深まった」と押しなべて報じるのだが、さにあらず。実際は、「きずな」の「な」が抜けていた。要するに、4人組の「傷が深まった」のである。
民放幹部のひとりが後を受ける。
「騒ぎになってからというもの、“マッチは何してるの?”という声がファンの間であがっていました。彼も多少そのことは気にしており、何らかの会の開催を木村にもちかけたようです」
雰囲気はと言うと、
「『和やか』とか『一致団結』と書かれていたけれど、最後まで重苦しく、まるでお通夜のようだった。マッチが、“長いことやっていれば、人生いろんなことがあるもんだよ”というように兄貴風を吹かせ、弟分のヒガシ(東山紀之)が、“その通りだ”と応える。けれどその下のTOKIOとかV6あたりから言葉が続かないんだ。対するSMAPは先輩2人に、“この度はご迷惑をおかけし、すみませんでした”と頭を下げたということだったね」(同)
さらに悪いことに、
「SMAPがかねてより最も意識してきた存在が、他ならぬ嵐。『自分たちが謝罪している姿』を彼らに見られているというのは、屈辱だったに違いない。なかでも香取、稲垣はずっと顔がこわばって今にも店を出て行きたいという感じ。マッチとヒガシがいなければ絶対に参加しなかったと思うよ」(同)
■子分のように
「この会には、遅れて亀梨もやってきたんです」
とは別の幹部の話である。
「普段から世渡り上手な彼は、メリーさんの食事会へ頻繁に呼ばれ、すっかりお気に入り。それが今回、キムタクにべったりで、子分のように振る舞っていたそうです。事務所への義理を重んじたキムタクのことを、メリーさんが“私が絶対守る”と話していたこと、それを受けての今後のキムタクの立場を意識した動きなのでしょう」
と、最年少出席者の意外にも世故に長けた行動を証言する。そうは言っても、ジャニーズ内の権力構造が音を立てて崩れて行くさまを見るにつけ、多くの眼は虚空をさまよった。出席者の関係を円滑にする話題などなく、話の継ぎ穂に困っては、閉口することしきりだったのである。
傷ついた戦犯たちは木村に対して、強い反発心が依然としてあるという。
「これまで幾度となく独立を画策してきたのはキムタク。そしてそれを抑えていたのが飯島さんなんです。なのに彼女に背を向けたのは見過ごせない。差し当たって事務所に残留するほかなかったとはいえ、溝が埋まることは決してない」(同)
「特集 マッチとヒガシが笛吹けども踊らず! まるでお通夜だったSMAP『戦犯4人』の謝罪セレモニー」より