「ハリル監督」は五輪予選よりバカンス?
「日本サッカーの正念場に立ち会わずに、バカンスを楽しんでいるなんて、まったくいいご身分ですよ」
と日本サッカー協会(JFA)関係者が呆れるのは、就任してまもなく1年になるハリルホジッチ・日本代表監督(63)。
ハリルホジッチ・日本代表監督(63)
なんでも、U-23代表がリオ五輪出場をかけて死闘を繰り広げる「U-23アジア選手権」、その舞台ドーハに姿を現さないのだとか。
「五輪予選はこれまで“ホーム&アウェー”方式でしたが、今回は20年ぶりに一都市集中開催となった。つまり、この期間だけドーハにいれば、自国の若手と敵国の選手、両方を一度に視察できる、またとない機会なのです。中東各国のフル代表監督はもちろん、韓国の監督なども続々とドーハ入りした。なのに我らがハリルは……」(同)
その点、JFA広報曰く、
「バカンスではなく、海外組とコミュニケーションを取る準備をしていると聞いています。U-23の手倉森監督はフル代表のコーチ兼任ですし、特に問題はない」
だが、仮にバカンスでなくても、ハリル監督がドーハに来ず、結果的に視察の機会を逸したのは確かだ。
「サウジアラビアのフル代表監督を務めるオランダ人のファン・マルバイク氏もドーハ入りしていましたね」
と解説するのはサッカーライターの大塚一樹氏。
「これらの国はフル代表もU-23も同じスタイルのサッカーを目指している。一方、日本はフォーメーションからして違うし、世代を通して一貫性を追求していない。なので、視察の意味合いも違ってくるのでしょう」
と一定の理解を示しつつ、
「11月のシンガポール戦で“こんなに引いてくるとは思わなかった”と述べたハリル監督は、アジアでの戦い方をわかっていないふしがある。カタールなどはフル代表の多くがU-23メンバーですし、少しは現地で情報収集をしても良かったのではないでしょうか」(同)
W杯出場を逃し、“フル代表全体が長いバカンスに”なんてことがないように。