長崎“離島”が「月給100万円」で募る“知恵袋”の役割

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 長崎県本土の西、東シナ海に浮かぶ五島列島。その北半分、中通島(なかどおりじま)を中心とするのが新上五島町(しんかみごとうちょう)である。盛んな漁業、名物の五島手延うどん、そして16世紀以来の、隠れキリシタンの歴史を持つ。

 そんな豊かな自然と文化あふれる島に、期限付きながら年収1200万円の仕事がある、というのだ。

 新上五島町は1月4日、4月からスタートさせる“産業サポートセンター事業”に従事する、センター長1名の募集を始めた。町の非常勤嘱託員として採用され、報酬は月額100万円。住居は町が斡旋してくれる上、業務上必要な自動車やパソコンも貸与される。

 で、ミッションは?

「町内に千数百軒ある事業所の収益を上げるため、また新たに起業する人たちのために、コンサルタントとして活躍していただきたいのです」(新上五島町)

 町内の事業所の収益が上がれば雇用が創出され、2万人を切りそうな人口の減少に歯止めがかけられる――そんな期待を込めているのだ。だからこそ、

「契約は1年ごとの更新ですが、基本は3年間。その間に、収益アップという具体的な成果を出していただくことが条件です」(同)

 応募用紙には、“うどん製造業者が新規投資100万円で売上アップを図るための販売戦略”を問う項目があるなど、ハードルは高い。生半可じゃないのだ。

 1月10日付日本経済新聞に募集広告を出したり、日経の転職ウェブサイトで扱われたりしたこともあり、問い合わせは全国から続々。

「2週間で、10名ほどの応募が届いています」(同)

 募集は2月10日締切で、書類審査、面接を経て3月には決定する予定。大前研一サンや堀紘一サン、一役買ってはいかがです?

週刊新潮 2016年1月28日号掲載

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