「安倍総理」が“トイレのため答弁中断”――腸内に“異変”が起きている!?

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 1月12日に予算委員会が行われた衆議院第一委員室にて、閣僚席についた安倍晋三総理(61)は、3錠の「アサコール」を服用した。「アサコール」とは総理の持病である「潰瘍性大腸炎」の処方薬。“3錠”の服用量は、病状が活動期であることを意味していた――第1次政権内閣発足からわずか1年での退陣を招いた原因だけに、第2次内閣の今も総理の「お腹の具合」は重大関心事項である。官邸担当記者が言うには、「自民党の代議士からも、『安倍さんは、明らかに顔色が悪い』との声が上がっています」。さらに最近は、会合でもほとんどアルコールに口をつけないという。総理の健康状態には、不安を禁じ得ないのだ。

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安倍晋三総理

 しかも、である。

「問題」の1月12日、実は安倍総理は、アサコール以外にも、もう1種類別の錠剤をほぼ同時に服用していた。オレンジ色の半球状シートに包まれたその薬が写った写真を、ある薬剤師に見てもらうと、

「これは『アザニン』でしょう。潰瘍性大腸炎の方に、アサコールと一緒に処方することがよくあります」

 順天堂大学の佐藤信紘名誉教授(消化器内科)が説明する。

「アサコールが効かなくなると、ステロイドや免疫抑制剤を併用します。その免疫抑制剤の代表的なものがアザニンです」

 潰瘍性大腸炎は、掻(か)い摘(つま)んで言えば、腸内の細菌のバランスが崩れて過剰に免疫が働き、正常な腸の粘膜を傷つけるなどして腹痛や下血が発生する病気である。この症状を抑えるため、アサコールだけで効果が出ないケースに免疫抑制剤が追加処方されるわけだ。

■昭恵夫人の言によれば……

 とどのつまり、こういうことになる。

 安倍総理は、アサコールを活動期の服用量である3錠飲み、それに留まらず、症状が悪化した際の対処薬であるアザニンも併用しているように見受けられる――。我が国のトップの腸内で「異変」が起きていると疑わざるを得ない状況なのだ。ちなみに専門家によると、アサコールには貧血、アザニンには全身の倦怠感などの副作用がある。

 アッキーこと昭恵夫人は、

「アサコール以外に、どんな薬を飲んでいるのか把握していないんですが……。ただ主人は最近、公邸に泊まることが多くて、もし重症でしたら私も付き添うと思いますが、それもなく、見た感じも元気ですよ」

 また、安倍事務所は、

「アサコールは常用薬として服用しています。2012年末以来総理在任中に症状が見られたとの事実は全くありません」

 とした上で、「アザニン併用症状悪化説」についても否定し、

「健康状態は極めて良好です」

 こう回答した。

■5分あまりを“休憩”に

 しかし、これらの言葉をそのまま信用することは難しい。こんな“事件”も起きているからだ。

「今国会開幕(1月4日)直後の週末8日、衆院予算委で答弁を求められた総理が“ちょっとまってて”と言って急きょ、用を足しに行くという前代未聞のアクシデントがありました。“もしや……”“大丈夫か……”と関係者は腰を浮かせたものです。この時はただ、2分ほどで総理は委員会へと戻り、その“早さ”にみなとりあえず安堵しました。ところが、衆院を通過した補正予算案を審議する18日の参院予算委では、麻生財務相の答弁中にお腹をおさえて席を立つと、今度は5分あまりを“休憩”に費やしました」(政治部デスク)

 消化器内科の専門医である「おおくら内科」の大蔵隆一院長は、

「政務をこなしているので、軽症ではあるのでしょうが、平均的な内服量よりは多いので、不安定な要素もあるのではないでしょうか」

 と、分析する。

 さらに、順天堂大学医学部消化器内科助教の石川大氏は、改めてアサコールの服用量についてこう説く。

「(アサコールの販売元の)ゼリア新薬が処方箋に記している通り、基本的に寛解期には1回2錠、活動期には1回3錠飲むものです」

「通常ならざる」量の薬を服用している安倍総理。2020年までの続投も視野に入っているという彼は、果たして持病を抱えたまま長丁場を乗り切ることができるのか。今通常国会の幕は、まだ切って落とされたばかりである……。

「特集 大腸炎が活動期!『安倍総理』のお薬3錠」より

週刊新潮 2016年1月28日掲載

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