テレ朝のドル箱『相棒』視聴率急落で「反町隆史」は冷や汗がでる

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 思えば、石垣島でナチュラルライフを満喫している高樹沙耶(益戸育江)だって『相棒』の主要レギュラーだったのである。節目節目に新しい役者を投入し、新陳代謝を図ってきたからこそ、このドラマは15年も続いたのかも知れない。そして、4代目の“相棒”に選ばれた反町隆史は─―。

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史上最短の“相棒”となるか──

 杉下右京(水谷豊)でお馴染みの『相棒』は、放映があるたびに17%前後という高視聴率を取ってきた。前回の「シーズン13」の最終回は20%を超えたというから、『下町ロケット』を毎回やるようなものなのだ。それだけに、金の掛け方もすごい。

「テレ朝のキラーコンテンツということもあって1話あたりの制作費は6000万円にのぼります。(通常は2000万~5000万円)当然、水谷のギャラも1話あたり500万円と破格のレベルです」(芸能デスク)

 そして、「シーズン14」の“新相棒”は成宮寛貴に代わってベテランの反町隆史。今回の役柄は法務省から出向してきたキャリア官僚という設定だ。反町といえば、かつて『ビーチボーイズ』、『GTO』で一世を風靡したイケメン俳優だが、どちらかというとワイルドでやんちゃ系。刑事役も経験はあるが、そもそもなぜ彼なのか。

「実は反町さんは “相棒役”の本命ではなかったんです」

 とは制作プロダクションの関係者。

「当初、テレ朝が考えていたのは、仲間由紀恵でした。初の“女性相棒”として話題性もありますからね。ところが、舞台『放浪記』があって時間が取れない。その後、織田裕二、亀梨和也、松坂桃李、竹野内豊と浮かんでは消え、最後に白羽の矢が立ったのが反町さんだったのです。水谷さんが“次はベテランを”と希望したのも大きかった。キャリア官僚という役も、事務所が、ノンキャリの警察官では困るとゴネたから」

 とまれ、大事なのは面白いか、そして視聴率が取れているかどうかである。

■エリートに見えない

 ところが、番組がスタートし、出てきた数字に皆ガックリ。初回こそ18%台と好調に見えたが、すぐに14%台、そして12月9日放送分は12・9%と、一直線で下がるばかり。一体何が原因なのか。

「『シーズン14』は脚本・監督とも前回とほぼ同じスタッフで撮っています。“事件解決か”と思ったらドンデン返しといういつもの展開も悪くない。反町の演技以外に視聴率を落とす理由が見当たらないんですよ」(同)

 そこで、本誌に「TVふうーん録」を連載するライター兼イラストレーターの吉田潮氏に分析してもらうと、

「反町が演じる『冠城亘(かぶらぎわたる)』は法務省から出向してきたエリート官僚という異色な役柄ですが、どこから見てもそんな風には見えません。くだけたキャラクターでもあるらしく受付の女性に軽口を叩いたりする一方で、刑事でもないのにやたら胸を張って“任せてください!”なんて頑張るシーンが出てくるわけです。役柄と反町の演技が合ってない。ミスマッチなんですよ」

 このまま視聴率が右肩下がりだと史上最短で“相棒”を降ろされてしまいかねない反町、2016年は年明けから首が寒そうだ。

「ワイド特集 敵もさる者 引っ掻く者」より

週刊新潮 2015年12月31日・2016年1月7日新年特大号掲載

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