「東芝」「マクドナルド」大企業に見る失敗例 間違いだらけの「謝罪会見」事例研究2015(3)
企業の危機管理のプロである田中辰巳氏が「謝罪会見」の真髄を説いた当連載。今回は日本と世界を代表する二つの大企業の対応について聞いた。
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危機管理には、「感知・解析・解毒・再生」という4つのステージに合わせた対応が求められるというが、犯した過ちや罪の重さを認識し、その後の展開を予測する「解析」よりも前段階に当たる、危機を感じ取り、事態を正確に把握する「感知」で躓(つまず)いた企業もある。巨額の不正会計で世の中を騒然とさせた東芝である。
社内調査で500億円とされた利益の水増し額は、第三者委員会の報告で1500億円となり、その後、2200億円にまで膨らんだ。...
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