やっとこさ「石川遼」国内メジャーV
石川遼(24)の名が久々にスポーツ新聞の1面に躍った。……といっても、あいにく悲願の“米ツアー初優勝”ではない。
東京よみうりCCで開催された今季最終戦「日本シリーズJTカップ」(優勝賞金4000万円)は、石川が2位に5打差をつける独走優勝だった。
これで通算13勝を数える石川だが、意外にもメジャーVは初めてだった。
ちなみに、今年開催された国内ツアーは全25試合。そのうち“メジャー”と称されるのは、「日本プロ」「ツアー選手権」「日本オープン」、そしてこの「日本シリーズ」の4戦のみ。高額な賞金もさることながら、優勝者には3年ないし5年のシード権が与えられることから、試合はおのずと白熱する。
石川は、これまで国内メジャーに23度挑戦していて、2位が2回あるものの、予選落ちも8回と少なくない。そして、米ツアーを主戦場にしているここ2年は、国内メジャーは日本シリーズにしか参戦できていないのだが、過去7度戦って一度も予選落ちはなく、相性は決して悪くはなかった。
3日目。10バーディ3ボギーで、2位に3打差の単独首位に立った石川は、ラウンド後、
「(メジャーは)僕の中では強い意識はないですね。でも、片山(晋呉)さんやジャンボさん、青木さんは必ず上位に来るので、意識しているのが伝わってくる。やっぱり勝った選手にしかわからないのかもしれない」
だが、翌日の優勝インタビューでは、
「ここまで気持ちいいとは思わなかったので、非常にうれしいです」
続けて、
「このゴルフがアメリカでできるか、だと思う」
来年こそ、“米ツアー初V”で紙面を飾れるか。