「母国で不倫をしたから」「気分で宗派をコロコロ変えた」トンデモ難民続出の認定現場事情(2)
日本の昨年の難民申請者数5000人に対し、実際に認定されたのは11人だった。これに対し「朝日」「毎日」新聞などを筆頭に、「日本は冷たい国だ」との声が上がっている。ところが現場で難民支援に携わる難民審査参与員に言わせてみれば、「よく5000人から11人を発掘したものだ」という。参与員の『さぽうと21』理事長の吹浦忠正氏は、難民受け入れ人数を増やそうと意気込み、参与員を引きうけてみたものの、実際に申し立てをする難民の主張は矛盾だらけか、難民の定義にあてはまらないものばかりだったという。
また、NGO『難民を助ける会』で会長を務める柳瀬房子さんは、吹浦氏より長く10年以上も参与員を務めている。それでも、
「私も800人ほどの審査をしましたが、認定したのはごくわずかです」
と言うのだ。
「例えば、母国で、隣人と土地の境界線を巡って揉め、脅迫された、というもの。あるいは、母国で不倫をしてしまい、その夫から追われている、というもの。また、クリケットのレフリーをしていて、負けたチームから脅迫されている、というのもありました。要は、人間関係のトラブルによるものが多いのです。また、難民申請をしながら、母国の駐日大使館に出向き、パスポートの申請をしている人も多い。これでどこが“母国の保護が受けられない”と言えるのでしょうか?」
さらには、やはり参与員を2年半務めている、名古屋大学大学院国際開発研究科講師の浅川晃広氏も言う。
「パキスタン人からの申請で“シーア派からスンニ派に改宗したため、シーア派に狙われる”というものがありました。しかし、実際に呼んで聞いてみると、これがまた軽い。なぜ改宗したのか聞いても“気分で変えた”“行くモスクを変えたついでに”。しかも、宗派もコロコロ変えている。一事が万事、そんな感じなのです」
かくして、現場を知る人々の問では、本当の「難民」を見つけるのは、石ころの山からダイヤモンドを探し当てるようなもの。「5000分の11」でも“よくぞ探した!”というレベル、というのが共通した認識となっていると言う。
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