安倍側近「世耕」「萩生田」両副長官は実は“犬”と“猿”

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 もし桃太郎が率いたのが犬と猿だけだったなら、鬼退治は失敗していたに違いない。たちまち、こんな争いが起きるからだ。

 内閣改造人事から約1カ月、一枚岩だった安倍官邸に亀裂が生じつつある。原因は世耕弘成(52)、萩生田光一(52)両官房副長官の不仲だという。

「2人は所謂“犬猿の仲”で、ほとんど口も利かないのです」

 とは、官邸関係者。

「お互いに安倍晋三総理の側近であることを自負しているだけあって、対抗意識が芽生えてしまうのでしょう。もともと国会対策や広報戦略を担当してきた参院議員の世耕さんと、青年局や幹事長室などの党務が中心だった代議士の萩生田さんとでは、政治家として歩んできた道もまるで違いますからね。で、陰で悪口を言い合っている」

 なんでも世耕氏は、相方の“頭”が気に食わないらしい。小誌(「週刊新潮」)11月5日号でも伝えた通り、萩生田氏は早稲田実業高等部在学中にパーティー券の売り歩きや乱闘騒ぎを起こして2度の停学処分を受け、1年の浪人の末に明治大学へ進学した異色の人。

「世耕さんは早稲田大学政経学部の出身ですから、“なんであいつが官邸に入って来られたんだ”と、バカにしていましたよ」(同)

 一方、萩生田氏も負けてはいない。

 自民党関係者によれば、

「党内でもとりわけ保守色の強い彼は、世耕さんが民主党の林久美子議員と結婚していることが、どうしても容認できないようなのです。よく“官邸にスパイがいるようなものだ”と、情報漏れを心配している」

 それぞれの言い分は一理あるが、本音は“安倍側近ナンバー1”の座が欲しいだけであろう。

 先の官邸関係者が言う。

「確かに2人は、安倍総理が気兼ねなく話せる相手ではありますよ。でも、彼らよりも能力が評価されているのは、萩生田さんの前任者である加藤勝信さん。こんなくだらない側近争いもしませんでしたしね」

 さしずめ“雉(きじ)”の加藤氏が先を行っている。

週刊新潮 2015年11月12日号掲載

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