ビットコイン「逮捕社長」が600万円天蓋付きベッドを買った黒い理由

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 金は良き僕(しもべ)であり、悪しき主人でもある――。とは、“あくまでも金は有意義に使うべきで、儲け話のために自分を見失うな”と戒めるフランスの格言だ。翻って、彼の国出身の外国人社長はどうか。ビットコインでひと儲けしたものの、現在は司直の沙汰を待つ身。しかも、高級ベッドに寝そべる“御主人様”としての素顔まで暴かれていた。

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 昨春、世界最大級の仮想通貨取引所を運営するマウントゴックス社が経営破綻し、一気に消し飛んでしまった感のある“ビットコイン”ブーム。釈明に追われる社長のマルク・カルプレス氏(30)の姿をご記憶の方も多かろう。社会部記者が騒動を振り返るには、

「経営破綻を受けて記者会見を開いた彼は、“システムに弱いところがあって、ビットコインがなくなった”と説明しました。つまり、何者かによるハッキングで、不正に引き出された、と」

 結果、実に85万枚(時価465億円)ものビットコインが消失したのだが、

「警視庁の捜査2課とサイバー犯罪対策課は、大半のビットコインが外部からではなく、社内システムの不正操作で消えた事実を突き止めた。そして、社内で唯一、システムにアクセスできた彼を逮捕したのです」(同)

 9月11日には業務上横領などの罪で起訴されたカルプレス氏。捜査の過程で明らかになったのは、公私に亘る流用の実態だった。

「自分が設立した別会社の支払いに約3億円を充てただけでなく、自宅用に600万円の天蓋付き高級ベッドも購入しています」(同)

■熱心な愛好家

 さて、ここで注目すべきはベッドであろう。どんな高級ブランド製であろうとも600万円はあまりにも法外な値段だ。“筋力トレーニングもできる特注品”と報じる新聞もあったが、警視庁関係者は真の“理由”についてこう明かす。

「端的に言えば、SMプレイを楽しむためにオーダーメイドされたベッドです。天蓋部分には特殊な金具が取り付けられ、人間を吊るすことが出来る。彼の自宅を捜索したところ、ヒモで縛られ、天蓋から吊るされた女性の写真が何枚も見つかっています」

 国家に縛られない“夢の通貨”を喧伝した小太りの青年社長は、その一方で、自らの趣味のために女性たちを縛り上げていたのである。

「彼はデリヘル嬢を自宅に呼んで、朝までプレイに興じることも少なくなかった。コンシェルジュが常駐する高級タワーマンションに住んでいましたが、フロントの来客名簿には明らかに源氏名と思われるカタカナの女性名が並んでいた。もっとも、本人はこの点を詰められても、“経営者である自分が癒されることは会社の利益に繋がる。私的な流用ではありません”と開き直っています」(同)

 ちなみに、オーダーメイド家具を扱う業者は、

「イタリアの高級家具メーカー“カッシーナ”のベッドでも100万円台で手に入るので、600万円は相当高額です。ただ、人を吊るすにはフレームを鉄製にするのはもちろん、バランスと強度を保つためにはキングサイズの広さが必要。デザイナーに特注したなら納得できる値段でしょう」

 そんなベッドで淫蕩に耽った末に、当の御主人様は“お縄”となったのである。

「ワイド特集 浮沈七度の決算書」より

週刊新潮 2015年10月8日号掲載

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