【がん診断】血液一滴で13種類の超微小がんも発見できる「マイクロRNA」が実用化(1)

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〈残寒や この俺が この俺が 癌〉

 1997年、食道がんで逝った随筆家で俳人、江國滋氏(享年62)が、闘病日記『おい癌め酌みかはさうぜ秋の酒』(新潮文庫)で詠んだ句の一つだ。がんを告知された際の衝撃の大きさや脱力感が、わずか17音で凄烈に表現されている。氏は告知から6カ月で壮絶な最期を迎えた。発見時にはすでに手遅れであったことが推察される。

 爾来20年。がんの治療法は日進月歩で進化しているものの、進行がんを根治する画期的な方法は未だ確立されていない。...

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