4年半ぶりに決まった「雅子妃の女官長」のお役目

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 4年半という空白の時間にピリオドが打たれた。

 皇太子妃に仕える東宮女官長。長きにわたり不在という異例の状態が続いていたが、7月31日の閣議で西宮幸子氏(58)の就任が決定されたのである。

 女官長は雅子さまに仕える側近で、国内外のご公務に付き添う渉外役を担う。採用にあたり大事な条件があると話すのは、皇室ジャーナリストの神田秀一氏だ。

「昼夜を問わず妃殿下に一心同体でお仕えするため、私生活に負担がないよう、これまでも独身女性が選ばれてきました」

 前任の木幡(こわた)清子氏も、シリア大使を務めた木幡昭七氏の未亡人。ご主人が雅子さまの実父・小和田恆氏と外務省の同僚だった縁で1993年に東宮女官となり、2003年から女官長を務めたが11年に退任していた。

「愛子さまの不登校が深刻化した時期で、東宮ではご一家を支える職員ら5人が離脱をして世間を騒がせた。療養中の雅子妃との意思疎通が不十分だったと言われています」(宮内庁記者)

 この7月にトンガご訪問を果たし、ご回復の兆しを見せる雅子さま。西宮氏は重責を果たせるだろうか。

「彼女は津田塾大を卒業後、銀行勤務を経て外交官の西宮伸一氏と結婚しますが、彼は民主党政権下の12年、中国大使に任命された直後に急死してしまいました。子供たちも独立し、雅子妃のお世話に専念できる状況にあります」(同)

 専業主婦として朗らかな人柄との評判だ。夫がニューヨーク総領事として赴任した際は、夫婦で当時ヤンキースの松井秀喜氏の表彰式に出席したことも。茶会、朗読会などのレセプションを取り仕切るなど海外経験も積んできたが、皇室にかかわる公職の経験はない。

「人選の責任者は小町恭士東宮大夫。外務省出身の彼の周囲で了承を取り付けられた適任者は西宮さんしかいなかったワケですが、これで雅子妃の本格的なご公務再開に向けての体制は整った格好です」(神田氏)

 特別職の女官長に定年はなく、齢70を過ぎるまでお仕えするのが通例だという。末永く東宮ご一家を支えられるかどうかに注目が集まる。

週刊新潮 2015年8月13・20日夏季特大号 掲載

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