現代美術の巨匠は「勝新太郎・座頭市」が大好きだった【後篇】
「勝さんのことだったら話したいこと、たくさんありますよ!」この作品を描くにあたって多くの方々にお会いし、お話を聞きました。そして皆さん、話の冒頭に言われたのがこの言葉です。まさか会えるとは思えなかった雲の上の人ばかりで、嬉しそうに笑顔で語られ、時には涙ぐみ、まさに勝さんは皆さんの胸の中で今も溌剌と生きている…。取材中は僕にとって、まるで映画を一本観ているようで、本当に極上の時間でした。その感動を僕の筆力でどこまで漫画にできたか…、心が弱った時、落ち込んだ時、この作品を読んで「かつてこんな男がいたんだ!」と元気が出ていただければ、作家冥利に尽きます。
そして勝さんが遺された素晴らしい名作映画を観ていただけたら、大変嬉しいです。
中村玉緒、バルデュス、篠山紀信、春日太一、原田美枝子…関係者の証言から浮かび上がる栄光と挫折、そして交流と秘話。新証言から浮かび上がる傑物の姿を描く!
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