『朝生』出演をドタキャンさせた「棚橋」幹事長代理――うぬぼれ「自民党」の構造欠陥
言いたい放題の若手議員だけでなく、自民党執行部もどうかしている。安保法制に関する議論での失言を恐れ、『朝まで生テレビ!』に出演予定だった代議士をドタキャンさせたのだ。
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「文化芸術懇話会」での発言が問題になったのは、6月26日のことである。27日未明放送の『朝生』には、当初、与野党の若手政治家が出演する予定だった。
ところが、当日出演したのは野党の政治家7人のみ。
テレ朝関係者が言う。
「3人の自民党議員の出演が決まっていたが、『日程の調整がつかない』との理由でキャンセル。その後、30人程の議員に声を掛けたが、全部断られた。25日夕方になって、ようやく1人、出てくれる議員が見つかった。ところが、26日の夜になって、本人から『体調が悪い』との連絡が入り、ドタキャンされてしまったのです」
司会の田原総一朗氏は、
「安保法制にとって、非常に重要な時期でしょう。だからこそ、与野党による激しい生の議論を聞きたかった。安保関連法案は自民党が言い出した話なんだから、自民党議員がいないまま議論したって意味がない」
本誌(「週刊新潮」)の取材によれば、たった1人、出演しようとしていたのは、秋元司代議士(43)である。
「彼は、二階派に所属している。そのため、二階俊博総務会長に相談し、出演することを決めたそうです」
とは、自民党関係者。
「26日朝、秋元さんの出演を知った幹事長代理の棚橋泰文さんが出演中止を要請してきた。その後、国対などからもやめるよう言われ、秋元さんはギリギリまで粘ったが最終的に執行部の要請を受け入れたのです」
当事者に取材を申し込むと、自民党幹事長室は「そのような事実はない」。秋元議員からの回答はなかった。
「今の党内は、異常な状態だね」
と解説するのは、自民党のベテラン議員。
「党執行部は、安保法制に関して有権者にビラを配って、丁寧に説明するよう指示している。そのくせ、今回のようにテレビ出演は罷りならんと言う。完全に矛盾したことをやっている。安保法制に関し失言でもしたら、官邸に顔向けできないと思っているのです」
官邸の顔色を窺ってばかりいる党執行部。結果、若手の安倍親衛隊が党内で幅を利かす構図になっているというわけだ。
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