W杯連覇は困難でも「なでしこ佐々木監督」勇退後にこれだけの稼ぎ方

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 頂点をもぎ取った4年前の歓喜は、再来するのか。6月6日、サッカーの女子W杯がカナダで開幕する。ディフェンディングチャンピオンの「なでしこジャパン」を率いるのは、おなじみ佐々木則夫監督(57)。世界女王の真価が問われる大一番だが、結果はどうあれ監督の“事後”は安泰だという。

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 なでしこは18日から香川県丸亀市でキャンプを張り、24日にはニュージーランド代表と対戦。およそ1年ぶりに代表復帰した澤穂希の決勝弾で勝利を収めた。が、肝心のW杯連覇は、

「実際にはかなり厳しいでしょう」

 と、スポーツ紙記者。

「前回の優勝メンバー21人のうち17人が選ばれています。これは4年間、後進がまるで育たなかったことを意味し、3月には若手のテストも兼ねて臨んだアルガルベ杯で9位と惨敗しました。各国ともなでしこの戦術を研究し尽くして来るので、同じ顔ぶれでは脅威にならないでしょう」

 大黒柱たる澤についても、

「4年前のスタミナ、キレはありません。八面六臂の活躍は到底望めず、あくまでチームを鼓舞する精神的支柱の役割です。そもそも、前回撃破した米国とドイツは、過去の対戦成績から圧倒的に分が悪い。さらに怖いのがフランス。この4年間で最も躍進し、実力的には目下、世界一と言われている。この3強につけ入るのは、現状では至難の業です」(同)

■Jリーグ入りも

 連覇は黄信号。となれば指揮官の身の振り方が案じられるところだが、さるサッカー協会関係者によれば、

「監督自身がすでに『カナダが終わったら退きたい』と周囲に漏らしています。協会としても、W杯とロンドン五輪の功労者である監督の意向を尊重し、これを受け入れています」

 というのだ。

「現役時代『女ラモス』の異名をとり、協会が温存しているU-18の高倉麻子監督をゆくゆくは代表監督に就かせたい。が、早くに傷をつけたくない方針もあり、まずは世代交代を促進させ、欧州組も束ねられるような個性の強い外国人監督を暫定で据え、リオ五輪予選に臨むというプランも十分あり得ます」

 で、勇退後の佐々木監督はといえば、

「評論家の傍ら、講演活動で悠々自適でしょう。現在でも、男女共同参画や女性のマネジメントといったテーマで依頼が舞い込み、月に2~3回は行っています」

 おやじギャグを随所に盛り込んだ軽妙なトークは相変わらずで、

「W杯後はギャラも急上昇。それまで1回10万円程度だったのが、50万~100万円にまで跳ね上がりました」

 年間でおよそ1500万円にもなる講演料収入は、何と、なでしこ監督ポストとほぼ同額だというのだ。さらに、こんな目論見も。

「本人は、やはりサッカーと繋がっていたいとの気持ちが強い。最有力はJリーグ、なかでも自身の古巣である大宮アルディージャでしょう。ですが、いきなり男子の監督というのは無理がある。まずはフロントから、という段取りになるのでは。実際、さいたま市在住の監督は、ちょくちょくアルディージャの試合を見に行っています」

 4年間の「貯蓄」で、よりどりみどりなのだ。

「ワイド特集 瀬戸際の歩き方」より

週刊新潮 2015年6月4日号掲載

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