リングサイドは4000万円! 「メイウェザーvs.パッキャオ」を観た4人の日本人
両雄のファイトマネー総額が330億円というのは史上最高額。空前のメガ・ファイトとなったボクシングの「メイウェザーvs.パッキャオ」戦のチケットは内々に転売が繰り返された。結果、驚くなかれ、4000万円超にまで跳ね上がったリングサイド席もあったという。幸運にもこの世紀の一戦を会場で観戦できた日本の有名人は4人いた。
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「握手できるところにディカプリオがいて、あっちの方にはデ・ニーロだ、イーストウッドだ、マイケル・ジョーダンだ、もうレジェンドたちが一杯いましてね。あぁ、ここ多分、地球上で一番すごい場所なんだろうなと素直に思いました」
5月3日(日本時間)の激戦はメイウェザーに軍配が上がったが、試合終了後、自身がMCを務める日テレ『Going! Sports & News』の中継で、現地ラスベガスから喜びを爆発させたのは、「くりぃむしちゅー」の上田晋也である。
「上田は、ボクシングやプロレスに目がなく、馬鹿がつくほどの格闘技ファンなのです」(芸能記者)
この大一番を観戦した著名な日本人は他に3人。
「うちの仲間の千原ジュニアが、行きよったけど、もう後ろの席で。100万円でやっと買って――」
2日のラジオ番組でこう明かしたのは、明石家さんま。吉本興業の広報曰く、
「知人に現地コーディネーターを紹介してもらい、チケットを入手したそうです」
哀しいかな、その席は、
「実際は定価1500ドル(約18万円)の一番安いもの」
とは、米国で長年、チケット販売を営む日本人男性。
「私も1500ドルの2階席を自前のルートで仕入れ、30人ほどの日本人に100万円以上で販売しました」
■ギリギリで届いたパス
この試合を主催したラスベガスのホテル、MGMグランドが用意した席は約1万7000席。このうちMGMや両陣営らが大半を押さえ、一般販売に配分されたのは僅か500席だった。
「両陣営やプロモーターらが押さえた席は選手の家族や知人などに売られたり、配られたりします」(ボクシング担当記者)
こうしたルートで観戦を実現させたのがGACKT。
「本人は、パッキャオと親しい知人がおり、招待されたと言っています」(同)
ホテルが押さえた席は、通常、カジノの上顧客に無料でプレゼントされる。
だが、今回だけは異例の事態に。
「パッキャオのマッチ・メーカーで、試合の共同プロモーターにもなったボブ・アラム氏は試合前、“MGMは25万ドル以上のクレジット枠(デポジット)を持つカジノの顧客限定でリングサイドのチケットを売る”“今回ばかりは、誰であろうと金銭的な支払なしにチケットを手に入れることはできない”とラジオ番組で語っていました」(北米在住ライターの関陽子氏)
そうした中、チケットの転売が重ねられ、
「4000万円超で取引されたリングサイド最前列の席があった」(日本人業者)
たかだか36分間のボクシング1試合に都内のマンションが買えるほどの大枚をはたくとは……。この馬鹿騒ぎの渦中にあって、日本人の中で最も良い、前から5列目ほどの席に陣取ったのが、先述の上田だ。そしてその隣には帝拳ジムの本田明彦会長の姿があった。
「本田会長は日本一のプロモーター。ボブ・アラムなどとも非常に親しい。そのコネで120万円で席を購入したと聞いています」(先のボクシング担当記者)
上田はどうしてプラチナ・チケットをゲットできたのか。事務所社長が明かす。
「上田はパッキャオが大好きで、その試合を観るためにマカオまで足を運んだこともあるほど。事務所としても今回の一戦を観戦させてあげたいと思い、WOWOWさんや日テレさんに上田の席を何とか1枚だけ確保してほしいとお願いしてきたのです。最終的にWOWOWさんのご配慮と本田会長のご尽力で、あんな良い席を用意していただけました。でも、当日になってもVIP席のパスはなかなか届かず、上田や私も落ち着きませんでした。メインイベントの前に前座が5試合あったのですが、上田にパスが手渡されたのはその2試合目で、本当にヒヤヒヤものでした」
その費用については、
「事務所も上田個人もお金は払っていませんよ」
この点、先の記者は、
「上田の席も本田会長が手配した。その120万はWOWOWが出したそうです」
乱れ飛ぶ札束とともに狂躁の宴は幕を閉じた。