局内では腫れ物扱いなのに 日テレ「内定取り消しアナ」が見せた胆力
タレント化が指摘されて久しい女子アナの世界。見目麗しい新人アナはアイドル並みにチヤホヤされるが、今春のニューフェイスの中で、最注目の存在が、例の女性であることに異論を挟む余地はあるまい。学生時代のホステスバイト歴で日テレに一度は内定を取り消されながら、裁判まで起こして逆転入社を果たした笹崎里菜アナ(23)である。
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彼女は一体、どの番組でデビューするのか。女子アナファンならずとも、気になるところだが、当の日テレは目下、腫れ物に触るような扱いで、“笹崎シフト”を敷いているという。
4月1日の入社式から、その対応は異例ずくめだった。毎年、嵐の二宮和也など、芸能人がサプライズで登場し、新入社員を激励する演出が実施されていたが、今回、この恒例企画は中止に。野外での記念撮影まで取りやめとなった。取材に駆け付けたメディアとの間で混乱が生じないよう、厳戒態勢を敷いたという。さて気になる出演番組だが、
「6月頃まで研修を受け、アナウンサーはその後、出演番組が決まる予定です」
と、日テレ関係者。
「笹崎アナのデビューが有力視されているのが、日曜朝7時30分からの『シューイチ』です。昨年も新人だった畑下由佳アナが起用され、登竜門的な番組となっている。他に『Going! Sports & News』や『ZIP!』などの番組名も候補に挙がっています」
一方、別の中堅局員は、
「笹崎さんに関しては、夏の『24時間テレビ』でお披露目することが決まっていると聞きました。本来なら『シューイチ』などですんなり決まるのでしょうが、局は神経質になっている。すったもんだの騒動があった彼女を、情報番組に起用していいものか、頭を悩ませているのです」
それもこれもたかが銀座のアルバイト歴で“清廉性”云々と大騒ぎした日テレ自らが蒔いた種なのだが。
■“自虐川柳”を披露!
しかも、ある幹部局員は声を潜めてこう語る。
「実は笹崎さんについては、面接にあたったアナウンス部の管理職のうち2人が、原稿読みが下手なため、バツをつけていたんです。普通、2バツならアウトなのですが、“負けず嫌いのこの子は面白い”と制作系が欲しがって強く推したので、採用となった。ですから、報道系やアナウンス部の人間は、“報道はもちろん、情報系の番組にも入れないでほしい”“制作が作るバラエティなどで引き取ってもらいたい”と思っている」
笹崎アナには今後、逆風が待ち受けているのは間違いなさそうだ。
「4月半ばに新人歓迎会が開かれました。人事部が事前に他の社員に“笹崎さんの経緯には触れぬように”と通告していたのですが」
とある社員。
「会の最中、新入社員が川柳を披露する場が設けられたのですが、そこで笹崎さん自身が、“滑り込みぃ~”という5音で最後を締める、土壇場入局をネタにした“自虐川柳”を披露したのです。皆、ドン引きしてしまいましたが……」
腫れ物ムードを払拭し、自ら周囲と打ち解けようとするとは健気な心意気。その胆力たるや天晴れと言うほかあるまい。日テレのお偉方の困惑顔が目に浮かぶが、さて、笹崎アナの冒険譚は始まったばかりだ。