“目が痛いくらい香水くさい”と苦情があがった上西小百合 用済みチルドレンを罵った橋下徹の思惑
4月12日に投開票された統一地方選(大阪府・市議選)、並びに来月17日に行なわれる都構想の是非を問う住民投票は「維新」を率いる橋下徹・大阪市長(45)にとって天下分け目の戦いである。
共同通信社の調査によると、都構想の賛否について、この1カ月前までは拮抗していた。それが、今月4、5両日に実施された調査では、反対が賛成を10ポイントも上回ったのだ。現在の状況ではどちらに軍配が上がってもおかしくない。
均衡を破り、都構想の実現に赤信号を灯らせたのは、他ならぬ上西小百合代議士(31)の「国会を欠席して男性秘書と私的旅行をした疑惑」である。
地方選の告示日である去る3日に橋下・上西両氏は揃って記者会見。翌4日、維新執行部は代議士に除名処分を下すのだが、ともあれ、それまでの経緯を全国紙の社会部記者に振り返ってもらおう。
「上西さんは先月12日、診断書を受け取るほど体調が悪かったにも拘らず、居酒屋やスナックをはしご。次の日の衆院本会議を欠席し、地元の大阪へ戻りました。それで体調が回復した15日、京都府宮津市内に出向いて支援者らと会食。宿泊先はあろうことか、男性秘書の実家。会見で上西さんは秘書との交際を否定していましたが、“デートと言われても仕方ない”と橋下さんですら突っこんでいましたね」
突っこむのも当然である。上西女史の行動は、選良として何という鈍感さだろう。しかしそれはともかく、実はこういう話もある。会見が、当初設定の午後9時から30分遅れで始まったという事実。それというのも、橋下市長が彼女の“説得”を試みていたからだ。
「“いったん辞めて、改めて維新から挑戦したらいいじゃないか”と言われても、上西さんは首を縦に振らなかった。3年前の3月に開かれた維新塾出身の彼女は、これまで2度の総選挙で、いずれも比例復活。要は維新の追い風頼みだったわけですが、次の選挙では、それがさらに弱まり、復活すら難しかろうと彼女は考えた。2人の話し合いの最後には、“私、悪くないですもん”と、ふてぶてしい態度だったようです」(社会部デスク)
ひょっとすると、市長持ち前の二枚舌と、“約束”が空手形に終わることを警戒したのかもしれない。
彼は茶髪タレント弁護士時代の2007年12月、大阪府知事選出馬について「2万%ない」と話していた。その後、これを翻したのは、よく知られている。
愛しいチルドレンの、見たくない反抗期を見せつけられた恰好の橋下氏だが、維新幹部曰く、
「上西さんを辞任に追い込めなかったことについては、がっかりしていましたね。もっとも市長はかねてより、彼女の行状に業を煮やしていた。先の衆院選直後、“まったく勉強していない。それなのに勘違いした物言いをするな”とお灸をすえていた。また地元からは、“目が痛いくらい香水くさいと有権者から苦情があった”とか”ポスターを貼る場所さえわかっていない”“スーパーに、部屋着みたいなだらしない姿で現れる”といった報告があげられていたのです」
そういったことに加えて、“上西ショック”による選挙への影響を払拭すべく、4日の街頭演説で橋下氏は、
「税金をあんな議員の給料に充てることはできない」
と、ため込んだマグマを爆発させた。用済みとなった元チルドレンを敵とみなし、口を極めて罵ったのだ。
『橋下徹 改革者か壊し屋か』の著書がある在阪ジャーナリストの吉富有治氏は、こう指摘する。
「橋下さんは会見で、“29歳あたりで国会議員にしてしまった僕の責任”と言ったものの、自身は被害者ヅラを通すばかりでしたね。そのうえ、上西さんに1度ならず2度も公認を与えたことについて、何ら言及することもなかった。“なんであんな奴を選んだんや”と維新の支持者ですら憤っているなかで、彼女をスケープゴートにして、維新のイメージを保とうとしたのです」
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