満身創痍で老化も急激進行中という「森進一」交通事故の後始末
高級住宅街の住民も、これでは気が気でなかろう。さる2日の夜、自宅付近の路上で交通事故を起こした森進一(67)。幾度となく病に蝕まれてきた本人は、最近でも大晦日の晴れ舞台で弱々しい姿を晒していた。本来ならば、運転どころではないはずなのだが――。
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事故があったのは、閑静な渋谷区松濤の交差点。森の車は、右側から来た女性の運転する車と出会い頭に衝突した。
「現場は信号がなく、森の前方不注意が原因とみられています。互いにケガはありませんでしたが、ともに、バンパーの一部が破損しました」(警視庁担当記者)
が、こと今回は“よくある事故”では片づけられない。森は昨年5月、肺にできた腫瘍の摘出手術を受けていたと告白。振り返れば、これまでも2005年にC型肝炎を悪化させて1年間入院し、一昨年秋には公演中にめまいを訴え、高血圧緊急症と診断されて1カ月療養したこともあった。
文字通りの満身創痍であり、そんな中、一昨年の紅白歌合戦において、
「直前リハーサルでは各人が歌いながら14段の大階段を降りてくるはずでしたが、森は最後まで最上段で歌い続け、結局降りられませんでした。で、舞台が暗転するやスタッフが駆け寄り、足元をペンライトで照らされながら背中を抱えられ、裏手の階段から降りて行きました」(芸能記者)
本番でも、自力で階段を降りることはなかった。
そうした“異変”は自身も重々承知のようで、昨年の紅白リハでは突如「50回定年制」を唱え、ベテラン歌手らの不興を買ったことは記憶に新しい。
「一昨年、北島三郎が50回を機に“卒業”したことで次は自分が、との危機感を抱いたのでしょう。本人はここ数年、当落線上をさまよう状況が続いています。たとえ落選しても、言い訳となる“予防線”を張っておきたかったのだという魂胆が見え見えでしたね」(同)
■“不倫”時も運転
老いは誰にも等しく訪れる。まして幾度の大病も経験し、本業のステージでも精彩を欠くというのに、人命にかかわる運転という作業が、はたしてつとまるのだろうか。
参考までに、警視庁管内を見ると、ここ10年で交通事故件数は半減しているものの、65歳以上の高齢運転者が第1当事者(過失が重い、あるいは被害が小さい方)となる事故の数は、ほぼ横ばいで推移している。
全国で運転免許の自主返納制度が始まったのは1998年。帝塚山大学の蓮花一己教授(交通心理学)によれば、
「高齢のドライバーに聞くと、皆さん『あと10年は運転したい』と口を揃えます。長年運転してきた自信があるのでしょうが、事故を起こしては元も子もありません」
芸能レポーターの石川敏男氏が言う。
「言い訳めいた『50回定年制発言』を聞いた時は、“今やめればいいのに”と思ったくらいです。彼は、昨年夏に写真付きで報じられた50代女性との不倫騒動もうやむやにしたまま。あの時も愛車のポルシェの助手席に女性を乗せていましたが、演歌が低迷している時代に、自ら発信する話題が不倫やら事故やらでは、ファンも離れていきますよ」
運転するたび、評判を落とすことになりそうだ。