日本の貧困と格差(中篇) 「『貧困の連鎖』から抜け出せない『子どもたち』」――亀山早苗(ノンフィクション作家)
これからの日本を担う子どもたちの6人に1人が貧困に喘いでいるという。元来、子どもの可能性は無限大のはずだが、貧しく教育への関心が低い家庭で育つと、学力も自己肯定感も低いままになる。そうして「連鎖」する貧困が今、日本の未来に暗い影を落とす。
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「週に2回しかお風呂に入っていない」
「ごはんは給食がメイン。夜は菓子パンひとつ」
「朝は食べない。夕飯はごはん1杯とふりかけだけ」
これが18歳未満の子どもたちの声だと信じられるだろうか。...