「高倉健」「菅原文太」の弔辞で脚光 「千葉真一」が3300万円借金踏み倒し

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 高倉健と菅原文太。昭和の名優たちが、続けざまに泉下の人となった。千葉真一(76)は、故人へ弔辞を捧げて脚光を浴びている。だが、そのために多額の借金を踏み倒しているスキャンダルが噴き出してしまったのだ。

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 道を闊歩する渡辺謙に、黒塗りのベンツの後部座席から“始まったな”と声をかけて不敵な笑みを浮かべながら去って行く。2月から放送されているドコモのCMで、そんな役を演じているのが千葉真一だ。芸能ジャーナリストが言うには、

「ここ数年、千葉さんの姿を見かけませんでしたが、高倉健さんや菅原文太さんの訃報の際には各所で故人との思い出話を語り、息子の真剣佑(まつけんゆう)を売り出すためにバラエティ番組にも出演している。このところ完全復活の感がありますね」

 ところが、テレビに出演する千葉を観て、苦々しく思う人物がいる。それは彼に3375万円を貸した、愛知県でコンピューターソフト開発会社を経営する大谷亮太社長(仮名)だ。8年ほど前、2人は都内で開かれたパーティーで出会った。大谷氏ご本人によれば、

「パーティーから数日後、千葉さんから連絡が来て、ホテルのラウンジで会いました。突然、彼は“生活に困窮しているので、金を貸してほしい”と言い出したのです。私は出会ったばかりの人にお金を貸すのは憚られると思って、“担保もないのにお金を貸すことはできません”と断ると、“『柳生十兵衛』の版権が担保ならどうでしょうか”と提案してきました」

■名古屋地裁の判決

「柳生十兵衛」は37年前、千葉が演じた当たり役で映画やテレビでシリーズ化されている。

「当時、私はパチスロ機の開発を手掛けていたこともあり、版権があれば仕事に役立つと考えて3000万円を貸しました。その際、千葉さんには自筆の借用書を書いてもらって、その年の9月末には返済してくれる約束でしたが……」

 だが、期日が過ぎても、千葉は大谷氏との約束を果たすことはなかった。

「さらに、追加で375万円お貸しした後、千葉さんがパチンコメーカーとトラブルになり、それがきっかけで彼が『柳生十兵衛』の版権を持っていないことを知りました。私が問い詰めると、涙ながらに土下座して“借りたお金は必ずお返しするので、訴えるのだけは勘弁してください”と言ったのです。その後、所属事務所から2011年10月8日付で“24カ月間で全額返済する”という返済計画書が届きました」

 ところが、返済計画は一切履行されず、大谷氏は名古屋地裁に訴訟を起こした。結果、12年9月、3375万円の支払いを命じる判決が下ったが、千葉はその命令にも従わなかったのである。

「千葉さんがテレビに出るたびに、テレビ局に事情を説明して取り立てようとしたが、テレビ局は“(出演料を)支払い済み”ということで回収できませんでした。昨年5月、詐欺罪で愛知県警に刑事告訴して受理されたが、すでに時効を迎えてしまった。彼は、裁判所の命令を無視してテレビに出ている。なぜ、こんなことが許されるのか憤りを覚えます」

 金銭トラブルの絶えない千葉。せっかくの弔辞も、とんだ藪蛇になったのだ。

「ワイド特集 狭き門より入れ」より

週刊新潮 2015年3月5日号掲載

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