「白鵬」がふてくされて言い出した「俺はモンゴルの大統領になる」
「子供でもわかる相撲」「肌の色は関係ない」――。初場所後の前代未聞の審判部批判で評判がガタ落ちになった横綱・白鵬(29)。バッシングの嵐の中、さぞかし体を小さくして反省と後悔の日々を送っているかと思いきや、周囲にはこう嘯(うそぶ)いているという。「俺はモンゴルの大統領になる」。一体どういうこと?
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「白鵬が問題の発言をした翌日の1月27日、相撲協会の電話はいつまでたっても鳴りやみませんでした」
そう明かすのは、相撲協会関係者である。
「そのうち9割が白鵬を批判する内容で、全部で100件以上はあったでしょうか。協会にわざわざ電話をしてくる方は、よっぽど相撲がお好きな方々です。それだけ相撲を愛しているファンでさえも、今回の発言を“理に合わない”と考えているのです」
影響は意外なところにも表れた。白鵬をテレビCMなどに起用している「住友林業」の株価だ。l120円前後だった株価が問題発言直後から値を下げ、一時、1060円まで下落したのだ。
問題発言を受け、協会の北の湖理事長は、師匠の宮城野親方を通じて白鵬を注意。白鵬自身はテレビ番組で謝罪の言葉を口にしたが、
「現在も白鵬vs相撲協会、白鵬vs記者の“冷戦”は続いている。2月8日に両国国技館で『日本大相撲トーナメント』が行われた際、記者から、審判部に足を向けなかったことについて問われた白鵬は“なにっ!”と気色ばんでいた」
と、相撲記者。
「11日の『NHK福祉大相撲』の際は支度部屋で壁側を向いて座り、記者を無視。帰り際も付け人を周りに立たせて“完全ガード”、記者の質問を受け付けない姿勢を示していた」
■“帰化問題”
その頑(かたく)なな態度が、さらに問題をこじらせているわけだが、
「白鵬は相当ふてくされているようですね。最近、モンゴル人力士仲間には“俺はモンゴルの大統領になる”と言っているそうです。“協会が俺を敵視し続けるのであれば、もういい。俺はモンゴルに戻れば大統領になれる人間なんだ”とでも言いたいのでしょう」
そう明かすのは、先の相撲協会関係者だ。
「背景には、彼の“帰化問題”がある。貴乃花は優勝22回、北の湖は優勝24回で一代年寄となった。白鵬としては30回優勝すれば、日本に帰化せずとも一代年寄として協会に残れると思っていたようですが、昨年7月、北の湖理事長が“年寄の資格があるのは、日本国籍を有している者に限る”と言明。白鵬はこうした状況に苛立ちを募らせ、“大統領になる”などと言い出したのでしょう」
しかし、モンゴルの大統領になるのは白鵬が考えるほど簡単なことではなく、
「モンゴルの大統領になるには“45歳以上でなければならない”という年齢制限がある。また、白鵬はモンゴル人ではなく日本人と結婚していますので、大統領選に出馬しても支持を集めるのは難しい」(モンゴル事情に詳しい関係者)
横綱審議委員会委員長の守屋秀繁千葉大名誉教授は、
「早いところしかるべき方法で謝れば、白鵬も楽なのではないでしょうか」
と言うが、モンゴルと日本の狭間で揺れる白鵬に、この“忠告”を聞き入れる余裕があるかどうか。