マンション7階から転落死 「草刈正雄」長男と「ダウンタウン」
元モデルの妻と結婚して、1男2女を儲けた俳優の草刈正雄(62)。幸せを絵に描いたような家庭を築いたが、不幸は突然やって来る。長男の雄士さん(23)が、マンション7階から転落死してしまった。だが、なぜか、彼の死をダウンタウン・浜田雅功の長男が嘆き悲しんでいるのだ。
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バレンタインデーで、若者たちが浮足立っていた2月14日の午後8時26分、渋谷区の青山学院大学近くにあるマンション付近で“ドスン”という鈍い音が響き渡った。マンション住人によれば、
「マンション前に男性が倒れていて、アスファルトの上には大量の鮮血が飛び散っていました」
彼こそが、草刈の長男の雄士さんだった。マンションの窓の脇にあるベランダの手すりの一部を握ったまま倒れており、警察は不慮の事故と判断している。このマンションは37年前に草刈が購入したもので、普段は人の出入りはなかったが、半年ほど前から週に2、3回、雄士さんの姿が見かけられていた。
「彼が部屋にいる時は、すぐにわかりました。時間に関係なく、ヒップホップなどの音楽が大音量で流れていましたからね。長髪でニット帽を被り、ダボダボの上着にボロボロのジーンズ姿という出で立ちでしたが、こちらが挨拶すると、“うぃーす”と返してくるような青年でした」(別の住人)
雄士さんは、この部屋で絵を描いたり、作詞をするなどの創作活動をしていたという。
■恐るべき10代
雄士さんの死から2日後、ツイッターでこんな惜別のつぶやきが更新された。
〈死んじまうなんてあんまりだよ。どこまで人騒がせなんだよ。また変なラップ聴かせてよ。黒いレコード教えてよ。な……〉
つぶやきの主は、ロックバンド『OKAMOTO'S』のベース担当ハマ・オカモトだった。
「彼はダウンタウンの浜田雅功さんの長男です」
こう語るのは、インディーズ発掘を手掛ける音楽プロデューサーだ。
「2人は、7年前に結成されたロックバンド『ズットズレテルズ』のメンバーでした。結成の翌年、10代限定のロックフェスで、5000組の中から本大会に進出した14組に残ったほど。演奏レベルが非常に高く、ロックにラップをミックスするなど発想も自由。業界で彼らは“恐るべき10代”と呼ばれていました」
このバンドで雄士さんはラップを担当し、ドカットカットと名乗っていたのである。
「彼らはロックフェスから3カ月後にファーストアルバムをリリースしたが、その前に解散してしまった。メジャーデビューするものと思っていたので残念。マニアの間では、幻のバンドと呼ばれています」(同)
ズットズレテルズのメンバーで、現在ソロ活動をしているラキタ氏は、
「ドカットは、いつも一所懸命で前向きだった。あの時のロックフェスでも、“優勝するぞ”ってね。彼と一緒だったあのバンドは、青春そのものでした」
だが、同じメンバーが、ステージ上で顔を揃えることは二度とないのだ。