「弟の風俗店経営」を問われてまなじりを決した「後藤健二さん」実兄

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 後藤健二さんは3人きょうだいの末っ子である。兄の純一さん(55)は、拘束された弟の映像が公開されて以来、固唾をのんで推移を見守ってきたが、最悪の結末を迎えたことについて、こう声を絞り出した。「覚悟はしていました」……。

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「私にとっては、とにかくかわいい弟でした。8歳も年が離れており、私が高校生の時にはまだ小学生です。その分、あまり一緒に遊ぶことはありませんでしたが、小さい時から私を頼ってくれることが多かったです」(純一さん)

 健二さんは宮城県仙台市生まれ。法政二高から法政大学社会学部に進み、1992年に卒業。映像通信会社「インデペンデント・プレス」を立ち上げたのは96年だ。大学卒業から会社設立までの期間に健二さんが「風俗店」を経営していたことがある、と報じたのは『週刊文春』2月5日号だが、これについて問うと、純一さんはまなじりを決してこう述べた。

「風俗店経営などあり得ません。あの期間は私の仕事も手伝っていて、そんな時間的な余裕はありませんでした。健二が500万円を横領したようなことも書かれていましたが、あれもない。トラブルはあったようですが、健二は当時、『騙された』と言っていた」

 昨年11月、健二さんが行方不明になっているとの報を知人から受けたという純一さん。

「健二の仕事については誇りに思っていますが、常に心配はしていました。映像が公開されてからはただただ悔しい、悲しいという思いだった。このような結果になったことは、健二の仕事の性質上、納得しなければいけないことだと思います。しかし、殺害映像が公開された日は、健二のことをどうしても考えてしまうので、気を紛らわせるために仕事をしていました」

 純一さんは事件発覚後、父親とはメールや電話で連絡を取り合ってきたという。都内にあるその父親の自宅を訪ねると、健二さんの姉と思しき人が、

「今はショックで寝込んでおりますので……」

 家族が負った深い傷は永久に癒えることがない――。

「特集 日本に宣戦布告! 『イスラム国』狂気の残響」より

週刊新潮 2015年2月12日号掲載

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