「佐村河内守」と共犯関係だったのに 「新垣隆」一人勝ちで潜在視聴率8%の脚光
「私は佐村河内さんの共犯者です」。ゴーストライターを務めていた作曲家の新垣隆氏(44)は、昨年2月の会見でそう“自白”していたはずだが、佐村河内守氏(51)の収入が途絶えた今、テレビにも引っ張りだこ。明暗がくっきり分かれた格好だが、はて、“禊”は済んだのかしらん。
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むろん、自業自得以外の何物でもないのだが、偽装がバレてからの佐村河内氏は、次々と兵糧を絶たれてしまっている。
「発覚直後に日本コロムビアがCDの発売を取りやめ、11月には全国ツアーを企画していた大阪のサモンプロモーションが、ツアーを中止せざるをえなくなったとして、6100万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴しました」
と音楽関係者。サモンは提訴に先立ち、佐村河内氏が住む横浜市内のマンションを、大阪地裁を通じて仮差押えしている。
続いて昨年末、日本音楽著作権協会(JASRAC)が著作権信託契約を解除したが、事の経緯をJASRACに尋ねると、
「騒動以降、我々は作曲者が佐村河内氏であると証明できる資料の提出を求めてきました。昨年12月に新垣さんと佐村河内さんの両代理人弁護士の連名で、“楽曲の著作権は佐村河内氏に譲渡した”という内容の文書が届きましたが、これは権利は佐村河内氏にあるが、作曲者は新垣氏だ、と解釈できる。これでは弊社の求める答えにならず、“著作者の表示”という著作権の秩序の根幹が崩れ、弊社の作品管理が甘い、ということになってしまうので、契約を解除しました」
対照的なのは、昨年12月だけでも、関東キー局におけるテレビ出演が17回にものぼった新垣隆氏である。
■天海祐希並み
新垣氏をゲストで起用したことがある民放のプロデューサー氏が言う。
「無表情で無口で根暗なイメージの風貌からは想像がつきませんが、彼はユーモアがわかる。“これをやってほしい”と頼むと、まず断らずに受け入れてくれる。この人がこんなことをするわけない、というギャップがおもしろいんです」
実際、昨年末の日本テレビ系「ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日年越しSP」では、大型のクワガタに鼻を挟まれたり、服の中で風船を破裂させたりと、お笑い芸人顔負けのサービスぶりだった。もうひとつ、テレビが彼を重宝がる理由を、別の民放関係者が言うには、
「ギャラが“文化人枠”のため、1時間5万~10万円程度ですむわりには、視聴率が取れる。なにしろ、新垣さんの潜在視聴率は8%を超えていて、松下奈緒や天海祐希に匹敵する。費用対効果が高いんです」
だが、新垣氏を知る音楽関係者の視線は微妙で、
「彼は腕のある作曲家で、自分の音楽をPRするために割り切ってテレビに出ているのですが、道化師のようで見ていられません」
また、こんな声もある。
「“佐村河内事件”の当事者であり共犯者ともいえる人物を、テレビに引っ張り出して、カメラの前で“おもちゃ化”する制作側の感覚が第一におかしい。しかし、騒動の総括や整理がすんでいない中、バラエティに出る新垣さんにも、大きな違和感を覚えます」(上智大学の碓井広義教授)
新垣氏に伝えようとしたが、何でも断らないはずの新垣氏が返事をくれない。聞きたくない声に耳を傾けるくらいなら、クワガタと戯れるということか。
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