角田光代&河野丈洋夫婦「“居酒屋”は儲かるよ!」と世界の人に訴えたい

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 新潮社とサザビーリーグが手を組み、神楽坂に誕生した新業態の商業施設「la kagu」。

「衣食住+知」をテーマとして掲げるこの施設、二階には新潮社が主催するレクチャースペース「soko」が設けられ、文化の発信基地としての役割も担ってゆく。

 一階のカフェではお酒も提供されるこの施設。オープンして5日目の10月15日(水)、早速レクチャースペース「soko」でもお酒を呑みながら楽しめるイベントが開催された。

 登壇者は作家の角田光代さんとミュージシャンの河野丈洋さん。なんとこのお二人、夫婦である。「もう一杯だけ呑んで帰ろう。@soko」をテーマに、来場したお客さんにもお酒がふるまわれ、お二人が訪れた酒場、家呑み、お酒にまつわる武勇伝(?)を語る夕べとなった。

■お店選びの基準は?

 二人ともお酒好きで酒場好き。都内のみならず世界中の印象深い酒場や行きつけのお店を何件も紹介してくれた。お店選びの基準は二人とも似ているようで、「冷たいお店は嫌なんだけど、親切すぎるお店も苦手」(角田さん)と語った。お酒を呑みだすと食べないお二人にとって、サービスで大きな手羽先が出てきた焼き鳥屋さんには困ってしまったと告白した。

■“居酒屋”を探して世界を旅する

 海外旅行では妻の探求心に夫が呆れながらも付き合う場が多々あるようで、角田さんはかねて気になっている「世界のどこかに“居酒屋”があるはず」だと夢見て探しているという。角田さんによると世界のどこを探しても「呑む」と「食べる」は別になっていて、日本の居酒屋のように写真付きのメニューがあり、お寿司もたこ焼きも焼きそばもあって、お刺身もあって湯豆腐もある、そのようにその国の食べ物が網羅されているお店はどこにもないという。ご飯がおいしい食堂はあるものの、特定のメニューしか出さなかったり、呑むのは食後にバーで、となっているという。「いっしょにすれば儲かるよ!」と角田さんは力説するものの、世界で日本式居酒屋スタイルの店は見当たらないという。

 終始にこやかで楽しい雰囲気のなか、お客さんも登壇者もお酒がすすんだこのイベント。最後は河野さんがこの日のために作ったという曲が生演奏で披露され、拍手と歓声に包まれお開きとなった。

 la kaguでは今後も新潮社の主催の魅力的なイベントが多数開催の予定だ。今月だけでも、よしもとばなな、蜷川幸雄、祖父江慎、平野啓一郎などそうそうたるメンバーが並ぶ。

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