「第一印象」を良くするコツ 「見た目」とは外見のことではない

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初対面の人に対する好悪の判断にかかる時間は、たったの「0.5秒」

 身だしなみをきちんとしておくのはもちろんのこと、ちょっとした心がけで初対面の人にも好印象を与えるコツがあります。

 インターネットが発達して、仕事のコミュニケーションの主役はメールになりました。メールはとても便利なツールですが、メールでしかやり取りをしていない相手よりも、やはり直接、顔を合わせた相手のほうが信頼できるものです。

「初対面の人に対する好悪の判断にかかる時間は、たったの0.5秒」と説くのはミリオンセラー『人は見た目が9割』(新潮新書)の著者・竹内一郎さん。竹内さんの新刊『人は見た目が9割 「超」実践篇』(新潮文庫)によれば、「基本的には、接触の回数に比例して好意も増す」ことが心理学では明らかになっているそうです。「好悪の判断は最初の0.5秒なのだから、その瞬間が多いほうが安心できる」(同書)というわけです。

 とはいえ最初の0.5秒で悪い印象を与えてしまっては元も子もありません。そもそも自分がどんな「第一印象」を仕事相手に与えているのか、どうすれば知ることができるのでしょうか。

“挨拶”がものさしになる

 同書によれば、「自分が他人からどう見えているか」を知る一番良い方法は、周りの人を観察することです。人は環境に適応しようとするため、毎日8時間以上を過ごす職場の人たちに、話し方や表情といった立ち居振る舞いがだんだん似てくるというのです。これを「ミラーリング(姿勢反響)」といいます。

 竹内さんが重視するのは、挨拶の瞬間です。どんな声のトーンで、表情で、アイ・コンタクトで、周囲の人たちは挨拶をしているか。それを見れば自分の挨拶の状態もはかれます。気持ちのいい挨拶が初対面の相手に好印象を与えるのは言うまでもありません。

 人は「ミラーリング」をする以上、似てしまうならばできるだけ良い“鏡”を持つ必要があります。周りにいる、いい挨拶をする人をお手本にして、真似て演技しましょう。これが相手に良い印象を与えて仕事を円滑に進める第一歩です。

「見た目」とは外見のことではない

『人は見た目が9割 「超」実践篇』著者の竹内さんの言う「見た目」とは、言葉以外の表情や仕草、態度、口調などの「非言語情報」のこと。人が何か判断するときに、言語情報は1割程度の重みしかなく、非言語情報で9割を判断しているという心理学の実験結果に基づいています。

 美醜や即席の言葉に頼ることなく、人を動かす「見た目」を竹内さんから学んでみませんか?

デイリー新潮編集部

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