「笑っていいとも!」最低視聴率ゲストって

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 サングラスの奥が濡れていた。3月31日の放送をもって、32年続いた『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が幕を閉じたのである。

 昼夜2度に亘って『いいとも』は放送され、まず昼12時にスタートした「最終回」の冒頭にて、タモリ(68)が牧師姿で登場。「テレフォンショッキング」に現れたビートたけし(67)は、

「(『いいとも』の)司会は俺にも話が来たんだよ」

 と思い出話を披露した。

 次いで午後8時からの「グランドフィナーレ」は、吉永小百合(69)との生中継、明石家さんま(58)ら過去のレギュラー芸人とのトーク、現出演陣によるお涙頂戴のスピーチなどなどを3時間に及んで繰り広げ、タモリの挨拶で終了した。

 結果、「最終回」は視聴率16・3%、「グランドフィナーレ」は28・1%を記録。瞬間最高視聴率は33・4%に。数字を見れば“さすが国民的番組”の感はあるが、

「最後の1週間は9%前後の視聴率でしたが、昨年は平均6・1%と振るいませんでした。TBSの『ひるおび!』など裏番組の台頭が、番組終了を招いた一因です」(フジ関係者)

『いいとも』の絶頂は、1980年代半ばからの10年間。歴代最高視聴率は88年4月29日放送回の27・9%で、テレフォンゲストは田原俊彦(53)だった。それに次ぐのは93年4月29日の26・2%で、永瀬正敏(47)が出演した。

 ではさて、最低視聴率回のゲストは誰か。答えは演歌歌手・三波春夫の長男で、タレントの三波豊和サン(58)! 『いいとも』10回目の放送にあたる82年10月15日の、2・8%だった。

「番組スタート時の数字は4・5%と決して高くはありませんが、なぜか三波さんの回は低かったのです」

 とフジ広報も首をひねる、その理由とは。

「三波は一時期、歌手として活動したものの、パッとしなかった。放送当時は、タレント転向中で谷間の時期だったのではないでしょうか」(芸能評論家)

 そこはシビアな数字の世界。ひとつ肩の荷おりて、タモリもやっと笑えるか。

週刊新潮 2014年4月10日号掲載

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