2014年「本屋大賞」有力候補、『村上海賊の娘』って、どんな本?
今年もこの季節がやってまいりました! 全国の書店員が最も売りたい本を選ぶ「2014年本屋大賞」のノミネート作品が発表となりました。
出版社が主催し、少人数の作家で選ぶ文学賞と違い、日々お客さんと接している書店員が選ぶため、広くどんな読者にでも受け入れられる「本当に面白い」本が選ばれると評判となっているこの賞。選ばれた作品は次々と映画化・ドラマ化され、受賞作の面白さには太鼓判が押されたようなもの。
今年のノミネート作のなかで有力候補のひとつと言われているのが、 『村上海賊の娘』(和田竜/著 新潮社刊)です。
■『のぼうの城』著者の最高傑作
『村上海賊の娘』は、爆笑問題の太田光さんや杏さんらを虜にして映画化もされた『のぼうの城』の和田竜氏が送る一大歴史エンターテインメント。
ヒロインは戦国時代に瀬戸内海を席巻した「海賊王」村上武吉の娘・景(きょう)。信長に追い詰められ窮地に陥った本願寺を救うため、戦いに身を投じる破天荒な姫と型破りな海賊から目が離せません。
また村上海賊だけでなく、敵の織田方もカッコいいけど可笑しかったり、小狡かったり、泣かされたりと実に魅力的。
海賊ならではの合戦シーンと人間ドラマは、『ワン・ピース』越え(!)の面白さと感動があります。
前作『小太郎の左腕』刊行後、4年間をこの一作の執筆にかけただけあって、文章に磨きがかかり、凄みと深みに圧倒される作品となっています。
■2013年ベストワンの声も
評論家や編集者、書店員が選ぶ週刊朝日「2013年歴史・時代小説ベスト10」の第一位に選ばれるなど、2013年ベストのエンタメ小説との呼び声も高く、 各方面から絶賛の声が挙がっています。
読書家・ブックガイドとしても有名な女優・脚本家の中江有里さんは週刊新潮「読む見る聴く 年末年始お薦めガイド」にて『村上海賊の娘』を2013年BOOK Selectionのベスト5の1冊に選んでいます。また作家の諸田玲子さんも朝日新聞「時代小説 2013年私の3点」のひとつとして同書を取り上げています。
女性から男性まで、普段歴史時代ものに接していない若者から、歴史時代小説を何年も読み続けている年配の方まで、すべての読者が夢中になってしまう、その魅力と魔力。本屋大賞の最終結果が発表される前に、一足先に楽しんでみてはいかがでしょうか。
『村上海賊の娘』プロモーションムービー