一味違う韓国の「ブラック企業」事情
日本国内で「ブラック企業」が問題になってから久しい。つい先日は、居酒屋チェーン店での長時間労働等が原因で娘が自殺したという訴えが両親によって起こされたりもしていた。
労使間では様々な軋轢が生じるのが人の世の常だろうが、お隣、韓国の企業の「ブラック」度は、かなり衝撃的だ。
韓国メディアの報道をもとにした韓国論でベストセラーとなった『悪韓論』(室谷克実・著)の中では、現地「聯合ニュース」のこんな記事を一例として紹介している。
「1951人を対象に行ったアンケート調査によると、12.2%が『職場で暴行を受けた経験がある』と答えた。
暴力を働いたのは(複数回答)、上司66.0%、最高経営責任者(CEO)や役員20.2%、同期7.1%や部下5.5%とする回答もあった」(聯合ニュース 2011年2月22日)
その「暴行」の中味も、生半可ではない。「足で蹴られた」「書類などで頭を叩かれた」「胸ぐらをつかまれた」「拳で殴られた」「ビンタを受けた」等が上位に並んでいる。何だか職場というよりも私立愛徳高等学校(「ビー・バップ・ハイスクール」より)の世界のようだ。
部下にちょっと厳しく注意したとか、急な残業を命じただけで「パワハラ」だと責められる日本とは相当な違いである。
もちろん、こんな目にあって平気でいられるはずもなく、別の調査では会社員の8割以上が「職場で受けるストレスによって病気にかかったことがある」と答えている(中央日報 2005年6月24日)。
同国では「就職して1年で辞める若者が続出している」が、その理由の一つが、こうした暴力にあるようだ。