PC、スマホ利用中の頭痛は“パソコン近視”のサイン 日常的に気をつけたい20項目
日の出とともに起き、太陽が沈めば眠りに就いていた時代と違って、毎晩遅くまでテレビやDVD、ゲームにインターネット。深夜にもかかわらず、24時間営業のコンビニやレストランは賑わっています。睡眠時間が減れば、それだけ目が働いていることになり、十分休むことができない。
それに拍車をかけているのが、パソコンやスマホなどの液晶画面です。
「液晶画面のバックライトに使用されているLEDの光は、波長の短い青色光が占める割合が多く、太陽の自然光に比べると、目に過度な負荷をかけています。加えて、至近距離で液晶画面を見ながら操作していると、それだけ凝視していることになり、瞳孔が開いたままで緊張状態が続きます。すると、目の周囲の筋肉が硬くなり、視力の低下を招いて、近視になってしまうのです」
そう警鐘を鳴らすのは、ブルーベリーが目に良いことを拡めたビジョン・フィットネスセンター所長の中川和宏氏。
「従来の近視を『普通の風邪』とすると、パソコン近視は『新型インフルエンザ』と言っていいでしょう。猛威をふるって身体や精神にまで支障を来すだけでなく、まるで伝染するかのように、パソコンユーザーを次々に餌食にしていく。一度治っても、油断するとすぐにまた症状が現れるし、放置すると失明に至ることもあります」
会社で7~8時間もパソコンの作業をしたあと、通勤電車の中で携帯電話やスマートフォンの画面を見続け、帰宅後もネットサーフィンに熱中する。そんな生活が、パソコン近視の温床となるのです。
あなたも同じような生活をしていませんか?
普段、何気なく使っているパソコンやスマホによって、目がどのくらいダメージを受けているのか、チェックしてみましょう。
□眼球や目の周りが緊張する
□眼精疲労が生じる
□物がぼやけて見える
□目が充血する
□パソコンの利用中や後に頭痛がする
□焦点の調節が難しくなる
□物がだぶって見える
□モニターの色が変になる
□作業に集中できなくなる
□目の周りが不快な症状になる
□普段使っているメガネやコンタクトでも非常に疲れる
□メガネやコンタクトの度数が進行する
□首や肩の緊張や痛みがある
□途中で腰が痛くなる
□身体中が疲れる
□あまりまばたきをしていない
□腕、手首、肩が痛む
□神経質になっていると感じる
□キーボードの打ち間違いが頻繁に起こるようになる
□訳もなくイライラしてくる
(中川和宏『視力回復で近視も老眼も怖くない 即効!「見る力」フィットネス』より)
全20項目のうち、3項目以上当てはまると、目が悪くなっているだけでなく、VDT症候群(テクノストレス眼症)と呼ばれる、身体だけでなく精神にも支障をきたす疾患を持っている可能性が高くなります。
自覚していない方が多いのですが、“近視”は病気なのです。現在の社会保険診療報酬制度(診察の際に保険証が効く医療)では、視力回復は対象外ですので、一時的な症状だと放置せず、視力低下を防ぐ対策が必要です。