「1000円カット」と「高級理容室」はどこが違うのか?
デフレの影響か、街中には「10分で1000円」の床屋さんがずいぶん増えました。時間も節約できるし、仕上がりもまずまず、ということでファンは多いようです。
一方で、1回1万円を超えるような高級理容室も存在しています。同じアタマを整えるのでも店によってここまで値段が違うのはなぜか? 一体どこが違うのか?
速報「娘はフェイク情報を信じて拒食症で死んだ」「同級生が違法薬物にハマり行方不明に」 豪「SNS禁止法」の深刻過ぎる背景
速報「ウンチでも食ってろ!と写真を添付し…」 兵庫県知事選、斎藤元彦氏の対抗馬らが受けた暴言、いやがらせの数々
この謎の答えを教えてくれるのが、藤原敬之さん。かつてカリスマ・ファンドマネージャーとして巨額の資金を動かしていましたが、今は「波多野聖」というペンネームで作家として『銭の戦争』シリーズなどの人気作を発表しています。藤原さんが、ファンドマネージャー時代に稼いだ億単位のお金をどのように遣い果したかを記した体験記が『カネ遣いという教養』(新潮新書)。披露されている凄まじいまでのお金の遣い方には圧倒されてしまいますが、この本の中で、普通の床屋の軽く3倍はするという銀座の高級理容室「米倉」のサービスが描写されています。
店は55坪の広さに個室を合わせて10席。天井は高く、壁は大理石。
「シャンプーからは麝香(じゃこう)の匂いが立ち昇り、洗髪の手際の良さから頭だけではなく身体中の汚れが落ちていくような気がしました」
「シェービングもそれまで経験して来たものとは根本から違っていました。人の顔の皮膚を知り尽くしての施術というものです」
このシェービングにあたって使われるタオルは一人当たり何と20本!
「サービスの本質を知りたいのならば、『米倉』に行くとわかる」と藤原さんは語っています。また、この店をきっかけにつながった人脈が、作家への転身も含めてご自身の後半生に大きく影響したそうです。一般人には敷居が高そうですが、人生の転機にまでつながるのだとすれば、高い料金にも納得できるのかもしれません。