アイヌ協会長がサケ“密漁” 「和人の許可は要らぬ」の波紋

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 アイヌはサケをカムイチェプ(神の魚)と呼ぶが、和人の許可は要らぬ、と“密漁”したのは北海道の紋別アイヌ協会長だった。神のため、とはいえその行為が波紋を広げている。

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 アイヌ民族の歴史に詳しい東北学院大の榎森進名誉教授によれば、

「アイヌにとってサケは主食でした。遡上してきたことへの感謝を表す儀式があって、カムイチェプノミと言います。サケに祝詞(のりと)のような祈りを捧げるのです」

 紋別アイヌ協会の畠山敏会長(78)はその儀式に供えるため、昨年夏に“密漁”に踏み切ったのだ。...

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