明治「R-1ヨーグルト」のステマを放送するテレビ局 非公開の議事録を入手
〈番組はR-1乳酸菌の情報を盛り込み、(明治から)タイアップ料金をいただくことで成り立ちました〉〈しかし、(明治のスポンサー)提供表示はしない。それを(明治も)理解しています〉
昨年11月に行われたTBS系列のローカル局「IBC岩手放送」の番組審議会。その非公開の議事録にある上記の文言は、同局で明治R-1ヨーグルトが「ステマ」商法で宣伝されていたことを示す、IBCの編成局長と番組プロデューサーの「自白」だ。
明治R-1ヨーグルト
問題になっているのは、昨年9月に東北5県で放送された「宮下・谷澤の東北すごい人探し旅~外国人の健康法教えちゃいます!?」なる番組のワンシーンである。
岩手県内在住の外国人に健康の秘訣を聞いて回るというこの企画で、温泉旅館を訪れた出演タレントたちが、唐突感ありありの“湯船につかって身体を温めないと免疫力が上がらない”との会話を展開。画面が切り替わり、順天堂大学免疫学講座の奥村康・特任教授が「温泉は免疫力を上げる」と解説、「忙しい現代社会でも手軽に免疫力を高める食べ物がある」とナレーションが続いたのち、「それがR-1と名前が付いている乳酸菌です」と教授が太鼓判を押す、というものだ。
約7分間にわたって放送されたこの“脱線”に、局外部の審議委員から〈あざとい〉〈視聴者をバカにしている〉などの批判が噴出。編成局長らは、番組内でR-1の情報が盛り込まれることを条件に明治が「料金」を出し、かつ「提供」社に明治の名は入れない「ノンクレジットタイアップ方式」を取った、と明かした。
非公開の議事録
先の奥村教授は「明治から寄付を受けて大学に講座を開設している。言わば、“利害関係者”」(経済誌記者)で、明治とIBCはステルスマーケティングを行った形。総務省地上放送課に聞くと、
「放送法12条では、広告の意図をもって特定の商品の有効性を訴える場合、視聴者の方にそれを明らかにわかるようにしなければいけないと定められています」
というから、その一線を踏み越えたことは間違いない。
だが、こうした「ステマ番組」を放送しているのは、IBCのような地方ローカル局だけなのか。現在発売中の「週刊新潮」12月22日号では、在京キー局の番組でも疑われる「R-1ステマ」の実態を追求している。
速報「娘はフェイク情報を信じて拒食症で死んだ」「同級生が違法薬物にハマり行方不明に」 豪「SNS禁止法」の深刻過ぎる背景