小沢、山本、福島……野党結集に「枝野」幹事長が漏らした“一緒にやりたくないヤツ”

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 去る2月26日、民主党・岡田克也(52)、維新の党・松野頼久(55)の両代表が「民維合流」を発表した。その美名は「自公に対抗する勢力の結集」で、この合流は生活や社民などへの拡がりを念頭に置いている。しかしながら、そのプランに異を唱えるのが、民主党の枝野幸男幹事長(51)である。

「民維合流」に異を唱える民主党の枝野幸男幹事長

 記者から他党との合流の可能性を問われ、「3月の結党大会までに他の野党に呼び掛けることはしない。万一断られたら恰好つかないでしょ。それにどうしても一緒にやりたくないヤツがいるんだよ」

 として並べたのが、生活の小沢一郎、山本太郎の両共同代表、そして社民の福島瑞穂前党首の3人の名だった。山本、福島の両名はともかく、

「枝野さんは確かに、『小沢だけはNO』の急先鋒。とはいえ、そういう強い拒否の意思を共有しているのは、党内では野田さん(佳彦前首相)くらいなんです」

 とは、政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏の話である。

生活の小沢一郎、山本太郎の両共同代表、そして社民の福島瑞穂前党首

「松野代表に至っては、鳩山首相時代の側近として小沢さんの仕事ぶりを間近で見ており、やっぱりもう一度仕事を一緒にしたいと願っている。実際、この2人は相当な回数、会合を重ねています。それに松野代表は私に対して、“小沢さんを新党の国対委員長として起用するという腹案がある。面白いと思うんですよ”とまで言っていましたね」

 そう聞いて甦るのが、「民主党政権のトラウマ」(政治アナリストの伊藤惇夫氏)であり、鳩山元首相の放言である。10年3月、米軍普天間基地の移転先について、

「腹案は用意している」

 とのたもうたのだが、むろん決定的な計画などなく、基地問題は迷走を続けた。当時、官房副長官として仕えた松野代表がその言葉を口にするあたり悪い冗談にしか聞こえないのだが、それは一旦措く。

■小沢氏の目論見

「『小沢国対委員長』って、俺が言ったんだよ」

 と明かすのは、維新の松木謙公幹事長代行である。

「陸山会の土地購入問題で当局の追及を受け、世の中じゃ悪の権化みたいになっている。そのなかで、たとえば国対委員長っていう現場に復帰して汗を流せば、“そこまで本気なのか。あのオヤジがまた国のために頑張るのか”と国民に受け止めてもらえるようになると思うんだ。そう言うと、小沢さんは笑っていたね」

 永田町関係者が後を受け、

「小沢さんは“生活の党に未練はない”と考えていて、民主と維新の連合体にすり寄って行く算段。それを裏付けるように、2月になって突然、新進党時代から付き従っている事務方スタッフを民主に移らせ、関係構築に腐心している。小沢さんが中に入って国対委員長をやる可能性はまずないが、松木さんらシンパを通じて影響力を行使しようと目論んでいるのは間違いない」

「特集 顔で笑って心が千々に乱れた『岡田』『松野』『枝野』『江田』……票のために結婚する『民維合流』156人の初夜」より

週刊新潮 2016年3月10日号掲載

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